PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第71問

運動学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第71問(運動学)の正答は 2 です。内側側副靱帯(MCL)は膝の外反を制動する主役ですが、屈曲位における下腿の外旋も制限します。

問題
膝関節について正しいのはどれか。
  1. 1. 屈曲角度が増すと、ころがり運動が多くなる。
  2. 2. 内側側副靱帯は屈曲位での外旋運動を制限する。
  3. 3. 屈曲位から伸展すると、完全伸展する直前で下腿は内旋する。
  4. 4. 関節運動による内側半月板の移動量は外側半月板よりも大きい。
  5. 5. 前十字靱帯の主な作用は、脛骨と大腿骨の間の左右剪断力を制限することである。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 内側側副靱帯は屈曲位での外旋運動を制限する。

内側側副靱帯(MCL)は膝の外反を制動する主役ですが、屈曲位における下腿の外旋も制限します。外旋によって内側の線維が緊張するためで、内側半月板と結合していることもあり、外反+外旋の複合ストレスでMCLと内側半月板が同時に損傷します。


【各選択肢の解説】

1. 屈曲角度が増すと、ころがり運動が多くなる。
❌ 誤り。逆で、屈曲初期(約0〜20°)はころがり運動が主体で、屈曲が進むにつれてすべり運動の割合が増す。
2. 内側側副靱帯は屈曲位での外旋運動を制限する。
✅ 正しい。MCLは外反と下腿外旋を制動する。
3. 屈曲位から伸展すると、完全伸展する直前で下腿は内旋する。
❌ 誤り。終末伸展位では下腿は外旋する(終末強制回旋運動=screw home movement)。
4. 関節運動による内側半月板の移動量は外側半月板よりも大きい。
❌ 誤り。内側半月板はMCLや関節包と強固に結合して可動性が小さく、外側半月板の方が移動量が大きい。動けない分、内側半月板の方が損傷しやすい。
5. 前十字靱帯の主な作用は、脛骨と大腿骨の間の左右剪断力を制限することである。
❌ 誤り。前十字靱帯(ACL)の主作用は脛骨の前方移動(前方剪断力)の制限で、左右方向の制動は側副靱帯が担う。

【試験対策ポイント】

膝の靱帯と徒手検査を対で覚える。ACL=脛骨前方移動を制限→前方引き出しテスト・Lachmanテスト・N test(pivot shift)PCL=脛骨後方移動を制限→後方引き出しテスト・sagging signMCL=外反・外旋を制限→外反ストレステストLCL=内反を制限→内反ストレステスト。半月板損傷はMcMurrayテスト・Apleyテストで評価する。unhappy triad(ACL+MCL+内側半月板)は外反・外旋強制で生じる。screw home movementは「伸展の終わりで下腿外旋、屈曲の開始時に膝窩筋が働いて内旋しロックを解除」とセットで理解する。

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