PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第74問

運動学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第74問(運動学)の正答は 3・4 です。求心性収縮は「筋が短縮しながら張力を出す=関節運動を能動的に起こす」収縮です。

問題
正常歩行で求心性収縮を示すのはどれか。 2つ選べ。
  1. 1. 立脚初期の中殿筋
  2. 2. 踵接地期の前脛骨筋
  3. 3. 踵離地期の下腿三頭筋
  4. 4. つま先離地期の腸腰筋
  5. 5. 踵接地期直前のハムストリングス

正答:3・4番

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解説
■ 正答:3・4番

求心性収縮は「筋が短縮しながら張力を出す=関節運動を能動的に起こす」収縮です。踵離地期(立脚終期〜前遊脚期)の下腿三頭筋は足関節を底屈させて身体を前方へ押し出し、つま先離地期(前遊脚期〜遊脚初期)の腸腰筋は股関節を屈曲させて下肢を振り出します。どちらも運動を起こす側なので求心性収縮です。


【各選択肢の解説】

1. 立脚初期の中殿筋
❌ 誤り。荷重応答期の中殿筋は遊脚側への骨盤下制を抑えるために等尺性〜遠心性に働きます(Trendelenburg徴候の防止)。
2. 踵接地期の前脛骨筋
❌ 誤り。初期接地から荷重応答期にかけて前脛骨筋は、急な底屈(foot slap)を制動するため遠心性収縮をしています。
3. 踵離地期の下腿三頭筋
✅ 正しい。足関節を底屈させて蹴り出す(push off)局面であり、求心性収縮です。
4. つま先離地期の腸腰筋
✅ 正しい。股関節屈曲を起こして下肢を前方へ振り出すので求心性収縮です。
5. 踵接地期直前のハムストリングス
❌ 誤り。遊脚終期のハムストリングスは、振り出された下腿の伸展を減速させるため遠心性収縮をしています。

【試験対策ポイント】

歩行周期の筋活動は「運動を起こす=求心性/運動を制動する=遠心性」で判断すると暗記量が激減します。

収縮様式役割
初期接地〜荷重応答期前脛骨筋遠心性底屈の制動(foot slap防止)
荷重応答期大腿四頭筋遠心性膝屈曲の制動(衝撃吸収)
荷重応答期〜立脚中期中殿筋等尺性〜遠心性骨盤の側方安定
立脚終期〜前遊脚期下腿三頭筋求心性底屈による蹴り出し
前遊脚期〜遊脚初期腸腰筋求心性股関節屈曲・振り出し
遊脚終期ハムストリングス遠心性下腿の振り出しを減速

歩行周期は立脚期60%・遊脚期40%、両脚支持期は1周期あたり2回で計約20%です。歩行速度が上がると両脚支持期は短縮し、走行では消失します。

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