PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第76問

病理学概論第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第76問(病理学概論)の正答は 1 です。膠芽腫(glioblastoma)はWHO grade Ⅳに分類される最も悪性度の高い神経膠腫で、周囲脳実質へ浸潤性に急速増大します。

問題
原発性脳腫瘍で最も予後が悪いのはどれか。
  1. 1. 膠芽腫
  2. 2. 上衣腫
  3. 3. 下垂体腺腫
  4. 4. 星状細胞腫
  5. 5. 乏突起膠腫

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 膠芽腫

膠芽腫(glioblastoma)はWHO grade Ⅳに分類される最も悪性度の高い神経膠腫で、周囲脳実質へ浸潤性に急速増大します。手術・放射線・化学療法を併用しても生存期間中央値は約12〜15か月、5年生存率は10%前後とされ、原発性脳腫瘍のなかで最も予後不良です。


【各選択肢の解説】

1. 膠芽腫
✅ 正しい。WHO grade Ⅳ。壊死と異常血管増生を伴い、脳梁を越えて両側半球に浸潤することもあり全摘出が困難で、再発が避けられません。
2. 上衣腫
❌ 誤り。多くはgrade Ⅱで脳室壁の上衣細胞から発生します。摘出+放射線療法で比較的長期の生存が得られます。
3. 下垂体腺腫
❌ 誤り。良性腫瘍です。ホルモン過剰分泌や視交叉圧迫による両耳側半盲を起こしますが、経蝶形骨洞手術や薬物療法で予後は良好です。
4. 星状細胞腫
❌ 誤り。びまん性星細胞腫はgrade Ⅱ、小児の毛様細胞性星細胞腫はgrade Ⅰで、後者は摘出のみで治癒も期待できます。
5. 乏突起膠腫
❌ 誤り。1p/19q共欠失例では化学療法・放射線への感受性が高く、神経膠腫のなかでは予後良好な部類に入ります。

【試験対策ポイント】

成人の原発性脳腫瘍の頻度は髄膜腫・神経膠腫・下垂体腺腫の順に多く、小児では星細胞腫・髄芽腫が多いのが定番の知識です。悪性度はWHO grade Ⅰ(良性)〜Ⅳ(最悪性)で表され、grade Ⅳ=膠芽腫・髄芽腫と押さえます。なお「原発性」と問われているので転移性脳腫瘍(肺癌・乳癌からの転移が多い)は対象外です。

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