第47回 理学療法士国家試験 午前 第9問
神経内科学第47回午前
第47回 理学療法士国家試験 午前 第9問(神経内科学)の正答は 2 です。入院時の頭部CTでは、両側シルビウス裂・大脳縦裂・脳底槽などの脳槽と脳溝に沿って高吸収域(白い部分)が広がっており、くも膜下出血の典型像です。
問題
60歳の男性。仕事中に意識障害を発症したため、救急車で搬入された。緊急手術を行い順調に経過していたが、術後7日目に突然右片麻痺が出現した。入院時の頭部CT(別冊No. 5)を別に示す。麻痺の原因として最も考えられるのはどれか。
- 1. 正常圧水頭症
- 2. 血管攣縮 ✓
- 3. 脳内出血
- 4. 脳挫傷
- 5. 脳膿瘍
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — 血管攣縮
入院時の頭部CTでは、両側シルビウス裂・大脳縦裂・脳底槽などの脳槽と脳溝に沿って高吸収域(白い部分)が広がっており、くも膜下出血の典型像です。緊急手術(動脈瘤クリッピング)後、第7病日に突然出現した片麻痺は、発症後4〜14日に生じる遅発性脳血管攣縮による脳虚血として最も矛盾がありません。
【各選択肢の解説】
1. 正常圧水頭症
❌ 誤り。くも膜下出血後の続発性水頭症は起こりうるが、歩行障害・認知機能低下・尿失禁が緩徐に進行するもので、突然の片麻痺という経過に合わない。
❌ 誤り。くも膜下出血後の続発性水頭症は起こりうるが、歩行障害・認知機能低下・尿失禁が緩徐に進行するもので、突然の片麻痺という経過に合わない。
2. 血管攣縮
✅ 正しい。くも膜下出血後4〜14日(ピークは7〜10日)に主幹動脈が攣縮し、支配領域の脳虚血により片麻痺・失語・意識障害が突然生じる。時期・症状ともに合致する。
✅ 正しい。くも膜下出血後4〜14日(ピークは7〜10日)に主幹動脈が攣縮し、支配領域の脳虚血により片麻痺・失語・意識障害が突然生じる。時期・症状ともに合致する。
3. 脳内出血
❌ 誤り。CTでの高吸収は脳槽・脳溝すなわちくも膜下腔にあり、脳実質内の血腫は認めない。術後7日目という時期からも攣縮を第一に考える。
❌ 誤り。CTでの高吸収は脳槽・脳溝すなわちくも膜下腔にあり、脳実質内の血腫は認めない。術後7日目という時期からも攣縮を第一に考える。
4. 脳挫傷
❌ 誤り。外傷の既往がなく、CTでも脳表の挫傷性出血や脳実質の混在性病変は認めない。
❌ 誤り。外傷の既往がなく、CTでも脳表の挫傷性出血や脳実質の混在性病変は認めない。
5. 脳膿瘍
❌ 誤り。発熱・炎症反応を伴って数週の経過で進行し、造影CTでリング状に増強される腫瘤を呈する。突然発症の片麻痺の原因としては考えにくい。
❌ 誤り。発熱・炎症反応を伴って数週の経過で進行し、造影CTでリング状に増強される腫瘤を呈する。突然発症の片麻痺の原因としては考えにくい。
【試験対策ポイント】
くも膜下出血後の合併症は「時期」で覚えます。
| 時期 | 合併症 |
|---|---|
| 発症〜24時間(〜72時間) | 再出血(最も致命的。血圧管理と早期手術で予防) |
| 4〜14日(ピーク7〜10日) | 遅発性脳血管攣縮 → 脳梗塞 |
| 2週〜数か月 | 正常圧水頭症(歩行障害・認知症・尿失禁) |
理学療法では、攣縮期(発症2週間まで)は血圧変動を避け離床を慎重に進めます。単純CTでのくも膜下出血は「脳槽が白く抜ける(ヒトデ型・五角形)」がキーワードです。
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