PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第11問

神経疾患理学療法第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第11問(神経疾患理学療法)の正答は 2 です。本例はHoehn & YahrステージⅢで、姿勢反射障害により前方へ転倒し始めた段階です。

問題
50歳の男性。Parkinson病。4年前から右足のふるえが出現し、抗Parkinson病薬を服用している。ADLは自立し、家事を行うことはできているが、作業に時間がかかるようになった。最近、下り坂の途中で足を止めることができず、前方へ転倒するようになったという。自宅でバランス練習を行うことになった。練習方法として適切なのはどれか。
第47回午前第11問 図
  1. 1. 図1
  2. 2. 図2
  3. 3. 図3
  4. 4. 図4
  5. 5. 図5

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 図2

本例はHoehn & YahrステージⅢで、姿勢反射障害により前方へ転倒し始めた段階です。自宅で1人でも安全に行えて、しかもバランス(姿勢制御)の要素があるのは、四つ這い位で対角の上下肢を挙上する図2の練習です。


【各選択肢の解説】

1. 図1(楔状クッションを用いた腹臥位での肘立て位)
❌ 誤り。支持基底面が広く重心も低い静的な姿勢で、体幹伸展のストレッチにはなるがバランス練習としての要素に乏しい。
2. 図2(四つ這い位で対角の上肢と下肢を挙上)
✅ 正しい。床上・低重心のため転倒しても危険が少なく、自宅で単独でも安全に行える。支持基底面を意図的に狭めることで体幹・骨盤帯の安定性と姿勢制御を促せる。
3. 図3(両上肢を広げての片脚立位)
❌ 誤り。支持基底面が最も狭い立位課題で、姿勢反射障害のある本例が自宅で1人で行うと転倒・骨折の危険が高い。
4. 図4(バランスボール上での座位)
❌ 誤り。支持面自体が動くため難易度が高く、転落の危険がある。監視下でなければ自宅練習には適さない。
5. 図5(バランスマット上での立位)
❌ 誤り。不安定な支持面での立位は外乱に対する立ち直り・ステッピング反応を要し、姿勢反射障害のある患者が単独で行うのは危険である。

【試験対策ポイント】

自主練習・自宅練習を選ぶ問題は「安全性が最優先」で判断します。

  • 姿勢反射障害(YahrⅢ以上)=立位で支持基底面を狭める課題は監視下で行う
  • 自宅・単独 → 背臥位・腹臥位・四つ這い・座位など転倒しても外傷が少ない低い姿勢を選ぶ
  • Parkinson病では、すくみ足・突進現象に対して視覚的手がかり(床のライン)や聴覚的リズム(メトロノーム・号令)、大きな動作を意識した練習(LSVT BIGなど)が有効
「効果が高いが危険な課題」より「安全に継続できる課題」を選ぶのが定石です。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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