PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第14問

義肢装具学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第14問(義肢装具学)の正答は 4 です。図のプラスチック短下肢装具には、A:下腿近位のカフベルト、B:足関節部を斜めに走るベルト、C:前足部のベルトの3本があります。

問題
54歳の男性。脳卒中左片麻痺。足部に中等度の痙性があり、内反尖足位となっている。膝の上から圧迫を加えて装具を装着すると図のような状態となり、歩行練習の最後まで踵部が装具から離れることはない。装具のベルトをかける手順として適切なのはどれか。
第47回午前第14問 図
  1. 1. A→B→C
  2. 2. A→C→B
  3. 3. B→A→C
  4. 4. B→C→A
  5. 5. C→A→B

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — B→C→A

図のプラスチック短下肢装具には、A:下腿近位のカフベルト、B:足関節部を斜めに走るベルト、C:前足部のベルトの3本があります。内反尖足があるため、まず踵を装具の踵部に密着させることが最優先で、B(足関節部)→C(前足部)→A(下腿部)の順に締めます。


【各選択肢の解説】

1. A→B→C
❌ 誤り。最初に下腿部を固定すると踵が浮いたまま下腿が装具に固定され、踵の収まりを修正できなくなる。
2. A→C→B
❌ 誤り。下腿・前足部を先に締めると踵の浮きが残ったまま足部が前方にずれて固定されてしまう。
3. B→A→C
❌ 誤り。Bで踵を押さえる点はよいが、次に下腿部を締めると前足部の内反が残った状態で全体が固定される。前足部(C)を先に矯正すべきである。
4. B→C→A
✅ 正しい。まずBで距骨〜踵部を後下方へ押さえて踵を装具の踵部に密着させ、次にCで前足部の内反・浮きを矯正し、最後にAで下腿部を固定する。膝上から圧を加えて装着した状態を保ったまま、この順で締めることで踵が浮かない。
5. C→A→B
❌ 誤り。前足部から締めると足部が装具内で前方へ押し出され、踵が浮いた状態で固定されてしまう。

【試験対策ポイント】

装具装着の原則は「踵をしっかり収める → 遠位(前足部)→ 近位(下腿)」の順です。

  • 踵が浮いたまま装着すると、足底の圧分布が乱れ、皮膚トラブル(踵・足背・下腿前面の発赤)や尖足の増悪を招く
  • 装着後のチェック:踵が装具の踵部に接しているか、膝を軽く押して離れないか、下腿前面や内外果に発赤がないか
  • 痙性が強い場合は膝を屈曲位にして下腿三頭筋の緊張を緩めてから装着すると入りやすい
「装着後、歩行練習の最後まで踵部が装具から離れない」という設問の記述は、正しく装着できている状態を示すヒントになっています。

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