PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第33問

内部障害理学療法第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第33問(内部障害理学療法)の正答は 2・3 です。リンパ浮腫の標準的治療は複合的理学療法(CDT)で、①用手的リンパドレナージ、②圧迫療法(弾性包帯・弾性着衣)、③圧迫下での運動療法、④スキンケアの4本柱で構成されます。

問題
リンパ浮腫に対する理学療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. クライオセラピー
  2. 2. 患肢の挙上
  3. 3. 弾性包帯圧迫下での患肢の運動
  4. 4. 収縮期血圧を超える圧での間欠的圧迫法
  5. 5. 中枢側から末梢方向へリンパ液を誘導するマッサージ

正答:2・3番

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解説
■ 正答:2・3番 — 患肢の挙上/弾性包帯圧迫下での患肢の運動

リンパ浮腫の標準的治療は複合的理学療法(CDT)で、①用手的リンパドレナージ、②圧迫療法(弾性包帯・弾性着衣)、③圧迫下での運動療法、④スキンケアの4本柱で構成されます。患肢の挙上は重力を利用した還流促進として、また圧迫下での運動は筋ポンプ作用によるリンパ輸送促進として、いずれも適切です。


【各選択肢の解説】

1. クライオセラピー
❌ 誤り。寒冷は血管とリンパ管を収縮させ、リンパ輸送をかえって妨げます。また皮膚バリアが脆弱な患肢では凍傷や皮膚障害のリスクもあり、リンパ浮腫の標準治療には含まれません。
2. 患肢の挙上
✅ 正しい。心臓より高い位置に挙上することで重力によるリンパ・静脈還流が促され、特に軽症例や夜間の浮腫増悪予防に有効です。
3. 弾性包帯圧迫下での患肢の運動
✅ 正しい。圧迫した状態で運動すると筋収縮による内圧上昇(筋ポンプ)が効率よくリンパ管を押し流します。圧迫なしの運動は組織液の産生を増やすだけになりうるため、圧迫下で行うことが重要です。
4. 収縮期血圧を超える圧での間欠的圧迫法
❌ 誤り。間欠的空気圧迫法の設定圧は30〜60mmHg程度で、収縮期血圧を超える圧では動脈血流を遮断し、皮膚障害・組織損傷・線維化を招きます。
5. 中枢側から末梢方向へリンパ液を誘導するマッサージ
❌ 誤り。用手的リンパドレナージは、まず中枢部(頸部・体幹の健常なリンパ節領域)を空にしてから、末梢から中枢へ向けてリンパ液を誘導します。中枢から末梢へ送るのは方向が逆です。

【試験対策ポイント】

リンパ浮腫のポイントは以下の通りです。

  • 原因の大半は乳癌・婦人科癌術後のリンパ節郭清・放射線治療(続発性)
  • 圧迫は遠位(末梢)ほど強く、近位ほど弱く(段階的圧迫)
  • 蜂窩織炎(急性炎症)を起こしている時期はドレナージ・圧迫とも禁忌。感染治療が優先
  • スキンケア(保湿・外傷予防・虫刺され予防)で感染を防ぐことが再燃予防の要
  • 患肢での採血・血圧測定・注射は避ける
「挙上」「圧迫」「圧迫下での運動」「末梢→中枢へのドレナージ」の4点セットで判断すれば確実に得点できます。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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