PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第34問

整形外科学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第34問(整形外科学)の正答は 5 です。関節リウマチ(RA)による膝の変形は外反変形(X脚)が典型的です。

問題
関節リウマチで起こりにくいのはどれか。
  1. 1. 環軸関節亜脱臼
  2. 2. 肘関節の屈曲拘縮
  3. 3. 尺骨遠位の背側脱臼
  4. 4. 股関節の中心性脱臼
  5. 5. 膝関節の内反変形

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 膝関節の内反変形

関節リウマチ(RA)による膝の変形は外反変形(X脚)が典型的です。滑膜炎による関節破壊が外側優位に進み、腸脛靱帯の拘縮も加わって外反位となります。内反変形(O脚)は変形性膝関節症に特徴的な変形であり、RAでは起こりにくい所見です。


【各選択肢の解説】

1. 環軸関節亜脱臼
❌ 誤り(=RAで起こりやすい)。横靱帯の破綻により環軸椎亜脱臼をきたし、頸部痛・後頭部痛や脊髄症状(四肢のしびれ・巧緻運動障害)を生じます。頸部の過屈曲を避けるなどの注意が必要です。
2. 肘関節の屈曲拘縮
❌ 誤り(=RAで起こりやすい)。滑膜炎による疼痛で軽度屈曲位(関節内圧が最も低い肢位)をとり続けるため、伸展制限=屈曲拘縮に至りやすい関節です。
3. 尺骨遠位の背側脱臼
❌ 誤り(=RAで起こりやすい)。遠位橈尺関節の破壊により尺骨頭が背側へ突出する尺骨頭症候(caput ulnae sign)が生じ、押すと上下する所見(ピアノキーサイン)がみられます。伸筋腱断裂の原因にもなります。
4. 股関節の中心性脱臼
❌ 誤り(=RAで起こりやすい)。寛骨臼底が滑膜炎で菲薄化し、骨頭が骨盤内へ突出する臼底突出(中心性脱臼)をきたします。
5. 膝関節の内反変形
✅ 正しい(=RAでは起こりにくい)。RAの膝は外反変形が典型で、内反変形は変形性膝関節症の特徴です。

【試験対策ポイント】

関節リウマチの代表的変形は名称と部位をセットで暗記します。

部位変形の名称・特徴
手指スワンネック変形(PIP過伸展+DIP屈曲)、ボタンホール変形(PIP屈曲+DIP過伸展)
尺側偏位、ムチランス変形(骨吸収による短縮)
手関節尺骨頭症候(尺骨遠位の背側突出)
足趾外反母趾、槌趾、開張足
外反変形
頸椎環軸関節亜脱臼

RAは朝のこわばり(1時間以上)小関節・多関節・左右対称性が基本像。DIP関節は侵されにくい(DIPが侵されるのは変形性関節症のHeberden結節や乾癬性関節炎)点も頻出です。

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