PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第40問

神経内科学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第40問(神経内科学)の正答は 1 です。自律神経過反射(自律神経過緊張反射)は、一般に第6胸髄より高位の脊髄損傷で生じます。

問題
脊髄損傷患者にみられる自律神経過反射について正しいのはどれか。
  1. 1. 第5胸髄よりも高位の損傷に発生する。
  2. 2. 下肢挙上で症状は軽減する。
  3. 3. 起立負荷で生じる。
  4. 4. 低血圧を呈する。
  5. 5. 頻脈を呈する。

正答:1番

次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。記録は残りません — 記録・弱点分析つきは無料アプリ
スポンサーリンク(広告)
解説
■ 正答:1番 — 第5胸髄よりも高位の損傷に発生する。

自律神経過反射(自律神経過緊張反射)は、一般に第6胸髄より高位の脊髄損傷で生じます。損傷レベル以下の侵害刺激(膀胱充満・便秘・褥瘡など)が交感神経を過剰に興奮させ、大内臓神経(T6以下から出る)支配領域の血管が広範に収縮して急激な血圧上昇をきたす病態です。したがって「第5胸髄より高位」の損傷は該当します。


【各選択肢の解説】

1. 第5胸髄よりも高位の損傷に発生する。
✅ 正しい。おおむねT6以上の損傷で発生し、頸髄損傷では特に注意が必要です。損傷レベルが高いほど内臓血管床を含む広い範囲が反射性に収縮するため、重篤な高血圧をきたします。
2. 下肢挙上で症状は軽減する。
❌ 誤り。下肢挙上は静脈還流を増やしてさらに血圧を上げるため逆効果です。対処はまず上体を起こす(坐位・頭部挙上)ことと、原因となっている刺激(尿閉→導尿、便秘→摘便、締めつける衣服やカテーテルの屈曲の除去)を取り除くことです。
3. 起立負荷で生じる。
❌ 誤り。起立負荷で生じるのは起立性低血圧です。自律神経過反射は肢位ではなく、損傷レベル以下の侵害刺激(最多は膀胱充満)が誘因となります。
4. 低血圧を呈する。
❌ 誤り。発作性の高血圧が本態で、収縮期血圧が20〜40mmHg以上上昇します。放置すると脳出血・痙攣・死に至ることもある緊急事態です。
5. 頻脈を呈する。
❌ 誤り。急上昇した血圧を頸動脈洞・大動脈弓の圧受容器が感知し、迷走神経を介して徐脈となるのが特徴です。

【試験対策ポイント】

自律神経過反射の典型症状は「損傷レベルより上は副交感優位、下は交感優位」で説明できます。

  • 損傷レベルより上:拍動性頭痛、顔面紅潮、鼻閉、発汗過多、徐脈
  • 損傷レベルより下:血管収縮による蒼白・冷感、立毛(鳥肌)
  • 誘因:膀胱充満・尿路感染(最多)、便秘・宿便、褥瘡、陥入爪、きつい衣服、性行為、分娩
対応の手順は「①上体を起こす→②原因刺激の除去→③血圧測定を継続→④改善しなければ医師へ」。起立性低血圧との対比(起立性低血圧=起立で血圧低下・めまい・下肢挙上や腹帯・弾性ストッキングが有効)で問われることが多いので、両者を混同しないようにしましょう。

📗 PTカコモンの学習教材

この問題でつまずいた範囲は、PT国試ノート「神経内科学」該当の章でまとめて復習できます。過去問だけでは埋まらない「なぜそうなるか」を、頻出ポイントに絞って体系的に読めます。赤シート・覚えたチェック・印刷に対応。

▶ この範囲のノートを開く
全科目セット 850円・買い切り / 12科目・全84章。運動学・解剖学・生理学は無料で読めます。
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

編集・監修方針を見る →

スポンサーリンク(広告)
\ この1問で終わりにしない /
理学療法士の過去問、ぜんぶ無料で解ける
無料で過去問演習を始める ▶
登録30秒・ずっと無料
関連

▶ 第47回 全問一覧

▶ 神経内科学 の過去問一覧

スポンサーリンク(広告)