PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第4問

理学療法評価学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第4問(理学療法評価学)の正答は 2 です。運動神経伝導速度(MCV)は2つの刺激電極(陰極)間の距離 ÷ 潜時差で求めます。

問題
図のように測定した尺骨神経の運動神経伝導速度で正しいのはどれか。ただし、図中の S₁ と S₂ は電気刺激電極、R は記録電極を示すものとし、伝導速度は小数点以下第 2 位を四捨五入するものとする。
第47回午後第4問 図
  1. 1. 59.2 m/s
  2. 2. 64.5 m/s
  3. 3. 69.7 m/s
  4. 4. 88.2 m/s
  5. 5. 98.1 m/s

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 64.5 m/s

運動神経伝導速度(MCV)は2つの刺激電極(陰極)間の距離 ÷ 潜時差で求めます。図では陰極どうしの距離が 20+225=245 mm、複合筋活動電位の立ち上がり潜時はS1が2.7 ms、S2が6.5 msで差は3.8 msです。245 mm ÷ 3.8 ms = 64.47 となり、四捨五入して64.5 m/s(mm/ms=m/s)となります。


【各選択肢の解説】

1. 59.2 m/s
❌ 誤り。225÷3.8=59.2。刺激電極間の20 mmを足し忘れた場合に出る値で、最も多い引っかけ。
2. 64.5 m/s
✅ 正しい。245÷3.8=64.47≒64.5 m/s。
3. 69.7 m/s
❌ 誤り。265÷3.8=69.7。電極間距離を過大に取った場合の値。
4. 88.2 m/s
❌ 誤り。上肢の運動神経伝導速度の生理的範囲(およそ50〜70 m/s)を大きく超えている。
5. 98.1 m/s
❌ 誤り。同様に生理的にありえない速度である。

【試験対策ポイント】

  • 潜時はピークではなく立ち上がり(onset)を使う。図中のピーク潜時に引っ張られない。
  • 距離は陰極(−)どうしで測る。神経の脱分極は陰極直下で起こるため。
  • 遠位潜時(記録電極R〜S1間)には神経筋接合部の伝達時間が含まれるので、その区間だけから速度は算出できない。だから2点で刺激して差をとる。
  • 正常値の目安は上肢50〜70 m/s、下肢40〜60 m/s。脱髄では伝導速度が低下し、軸索障害では振幅が低下して速度は比較的保たれる、という区別も頻出。
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