PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第45問

神経疾患理学療法第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第45問(神経疾患理学療法)の正答は 1 です。筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、膀胱直腸障害・眼球運動障害・感覚障害・褥瘡が終末期まで比較的保たれる「陰性4徴候」として知られています。

問題
球麻痺を伴う筋萎縮性側索硬化症患者とその家族への在宅指導で適切でないのはどれか。
  1. 1. 自己導尿
  2. 2. 摂食指導
  3. 3. 吸引器の取扱い
  4. 4. 電動車椅子操作
  5. 5. コミュニケーションエイドの使用法

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 自己導尿

筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、膀胱直腸障害・眼球運動障害・感覚障害・褥瘡が終末期まで比較的保たれる「陰性4徴候」として知られています。したがって自己導尿の指導は必要性がなく、在宅指導として適切ではありません。


【各選択肢の解説】

1. 自己導尿
❌ 誤り。ALSでは陰性4徴候の一つとして膀胱直腸障害が原則生じないため、自己導尿の指導は不要です。球麻痺を伴う進行期では上肢機能的にも実施は困難です。
2. 摂食指導
✅ 正しい。球麻痺があれば嚥下障害による誤嚥・窒息のリスクが高く、食形態の調整や姿勢、一口量などの指導は必須です。
3. 吸引器の取扱い
✅ 正しい。唾液や喀痰の喀出が困難になるため、家族が吸引を行えるよう指導することは在宅療養の要となります。
4. 電動車椅子操作
✅ 正しい。筋力低下が進行しても残存機能で操作できるよう調整すれば、移動能力と社会参加を維持できます。
5. コミュニケーションエイドの使用法
✅ 正しい。球麻痺による構音障害で意思疎通が困難になるため、文字盤や意思伝達装置の導入を早期から進めます。

【試験対策ポイント】

ALSの陰性4徴候=①眼球運動障害 ②膀胱直腸障害 ③感覚障害 ④褥瘡(人工呼吸器による長期延命例では出現しうるものの、国試では「保たれる」で正解)。上位・下位運動ニューロンがともに障害されるため、腱反射亢進・Babinski徴候(上位)と筋萎縮・線維束性収縮(下位)が同時にみられるのも特徴です。理学療法では過用性筋力低下を避け、廃用予防・呼吸理学療法・コミュニケーション手段の確保が柱になります。

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