PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第72問

運動学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第72問(運動学)の正答は 1 です。安静呼気は肺・胸郭の弾性収縮力による受動的な運動ですが、努力呼気では腹筋群(腹横筋・内外腹斜筋・腹直筋)と内肋間筋が能動的に働きます。

問題
努力性呼気時に働く筋はどれか。
  1. 1. 腹横筋
  2. 2. 僧帽筋
  3. 3. 大胸筋
  4. 4. 小胸筋
  5. 5. 胸鎖乳突筋

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 腹横筋

安静呼気は肺・胸郭の弾性収縮力による受動的な運動ですが、努力呼気では腹筋群(腹横筋・内外腹斜筋・腹直筋)と内肋間筋が能動的に働きます。腹筋群の収縮で腹圧が高まり横隔膜が押し上げられ、肋骨が引き下げられて胸腔容積が減少します。


【各選択肢の解説】

1. 腹横筋
✅ 正しい。腹横筋は腹壁を全周性に締めて腹圧を高め、横隔膜を頭側へ押し上げる代表的な努力呼気筋です。咳嗽時の呼出にも重要で、COPDや排痰指導で強化対象になります。
2. 僧帽筋
❌ 誤り。僧帽筋は肩甲骨・鎖骨を介して胸郭上部を引き上げる吸気補助筋です。
3. 大胸筋
❌ 誤り。上肢を固定した状態で胸郭を引き上げる吸気補助筋として働きます。COPD患者が机に手をついて呼吸する姿勢はこの作用を利用しています。
4. 小胸筋
❌ 誤り。小胸筋も第3〜5肋骨を引き上げる吸気補助筋です。
5. 胸鎖乳突筋
❌ 誤り。胸骨・鎖骨を引き上げる代表的な吸気補助筋で、努力性吸気の際に肥大・緊張が目立ちます。

【試験対策ポイント】

呼吸筋は「吸気か呼気か」「安静時か努力時か」の2軸で整理します。

  • 安静吸気筋:横隔膜(換気の約70%)・外肋間筋
  • 努力吸気(補助)筋:胸鎖乳突筋・斜角筋・僧帽筋・大胸筋・小胸筋・脊柱起立筋
  • 安静呼気:筋活動なし(肺・胸郭の弾性収縮力による受動的呼出)
  • 努力呼気筋:腹直筋・内外腹斜筋・腹横筋・内肋間筋・腰方形筋
呼気筋を問われたら腹筋群+内肋間筋、それ以外の上位胸郭・頸部の筋はほぼ吸気側、と割り切ると素早く判断できます。「安静呼気には筋収縮を伴わない」も頻出の正誤ポイントです。

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