PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第73問

運動学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第73問(運動学)の正答は 2 です。図では、頭部・両上肢・体幹(45 kgw)の重心投影点が基準点から0.4 m、両下腿・足部(5 kgw)が0.6 m、両大腿(10 kgw)が0.9 mの位置にあります。

問題
体幹を前傾して静止した人体の模式図を示す。図中の数値は、人体の各部位の重量と、各部位の重心を鉛直に投影した点と基準点との距離である。人体全体の重心を投影した点と基準点との距離はどれか。
第47回午後第73問 図
  1. 1. 0.4 m
  2. 2. 0.5 m
  3. 3. 0.6 m
  4. 4. 0.7 m
  5. 5. 0.8 m

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 0.5 m

図では、頭部・両上肢・体幹(45 kgw)の重心投影点が基準点から0.4 m、両下腿・足部(5 kgw)が0.6 m、両大腿(10 kgw)が0.9 mの位置にあります。合成重心の位置は「各部位の重量×距離」の総和を全体重量で割って求めます。(45×0.4)+(5×0.6)+(10×0.9)=18+3+9=30、全体重量は45+5+10=60 kgwなので、30÷60=0.5 m となります。


【各選択肢の解説】

1. 0.4 m
❌ 誤り。0.4 mは頭部・両上肢・体幹(45 kgw)だけの重心位置です。より遠位(0.6 m・0.9 m)にある下肢の重量分だけ全体重心は後方へずれます。
2. 0.5 m
✅ 正しい。(45×0.4+5×0.6+10×0.9)÷60=30÷60=0.5 mとなり、計算値と一致します。
3. 0.6 m
❌ 誤り。0.6 mは両下腿・足部(5 kgw)の重心位置です。全体重量の75%を占める45 kgwが0.4 mにあるため、合成重心は0.6 mまで後方へは移動しません。
4. 0.7 m
❌ 誤り。3部位の距離の単純平均(0.4+0.6+0.9)÷3≒0.63 mと混同しても0.7 mにはなりません。重量で重みづけしないと誤答になります。
5. 0.8 m
❌ 誤り。0.8 mは最も重い45 kgwの位置(0.4 m)から大きく離れており、力のモーメントのつり合いが成立しません。

【試験対策ポイント】

合成重心(人体全体の重心)の公式は必ず使えるようにします。

X=(w₁x₁+w₂x₂+w₃x₃+…)÷(w₁+w₂+w₃+…)

計算のコツは3つ。

  • 重い部位に強く引き寄せられる:本問は45 kgwが全体の75%を占めるので、答えは必ず0.4 mの近くになる。この時点で4番・5番は消去できる
  • 距離の単純平均を取らない(重量で重みづけする)
  • 分母は必ず全体重量(本問なら60 kgw)
なお立位での人体重心は第2仙椎のやや前方、身長の約55〜56%の高さにあります。体幹前傾では重心が前方へ移動し、支持基底面内に収めるため股関節・足関節戦略でバランスをとる、という関連知識も併せて問われます。

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