PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第85問

理学療法評価学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第85問(理学療法評価学)の正答は 2・4 です。前十字靱帯(ACL)は脛骨の前方移動を制動する靱帯です。

問題
膝関節前十字靱帯損傷の検査はどれか。2つ選べ。
  1. 1. Apleyテスト
  2. 2. Lachmanテスト
  3. 3. 内反ストレステスト
  4. 4. 前方引き出しテスト
  5. 5. 後方引き出しテスト

正答:2・4番

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解説
■ 正答:2・4番 — Lachmanテスト/前方引き出しテスト

前十字靱帯(ACL)は脛骨の前方移動を制動する靱帯です。したがって、脛骨を前方に引き出して動揺性をみるLachmanテストと前方引き出しテストがACL損傷の徒手検査になります。Lachmanテストは膝屈曲20〜30°、前方引き出しテストは膝屈曲90°で行います。


【各選択肢の解説】

1. Apleyテスト
❌ 誤り。腹臥位で膝を90°屈曲し、下腿を圧迫しながら回旋させて疼痛をみる半月板損傷の検査です(牽引しながらの回旋で痛むと靱帯損傷を疑う)。
2. Lachmanテスト
✅ 正しい。膝屈曲20〜30°で大腿骨を固定し脛骨を前方へ引き出します。ハムストリングスの防御収縮が起こりにくく、ACL損傷の検査で最も感度が高いとされています。
3. 内反ストレステスト
❌ 誤り。膝に内反力を加えて外側関節裂隙の開大をみる外側側副靱帯(LCL)の検査です。外反ストレステストは内側側副靱帯(MCL)の検査になります。
4. 前方引き出しテスト
✅ 正しい。背臥位・膝屈曲90°で下腿近位部を前方へ引き、脛骨の前方移動量の左右差をみるACL損傷の検査です。
5. 後方引き出しテスト
❌ 誤り。膝屈曲90°で下腿を後方へ押し、脛骨の後方移動をみる後十字靱帯(PCL)損傷の検査です。PCL損傷では下腿が落ち込むsagging signもみられます。

【試験対策ポイント】

膝関節の徒手検査は「どの構造を、どの方向のストレスでみるか」で覚えます。

  • ACL:Lachmanテスト(屈曲20〜30°・最も感度が高い)、前方引き出しテスト(屈曲90°)、Nテスト・pivot shiftテスト(回旋不安定性)
  • PCL:後方引き出しテスト、sagging sign(脛骨の落ち込み)
  • MCL:外反ストレステスト
  • LCL:内反ストレステスト
  • 半月板:McMurrayテスト、Apleyテスト(圧迫回旋)、Thessalyテスト
  • 膝蓋骨・関節水腫:膝蓋跳動、apprehension sign(膝蓋骨脱臼不安感テスト)
ACL損傷は非接触型(着地・急停止・方向転換)での受傷が多く、女性に多いこと、受傷時に「ブツッ」という断裂音と関節血症を伴うこと、再建術後は大腿四頭筋とハムストリングスの筋力強化を段階的に進め、競技復帰まで通常8か月〜1年を要することも併せて問われます。

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