第48回 理学療法士国家試験 午前 第2問
理学療法評価学第48回午前
第48回 理学療法士国家試験 午前 第2問(理学療法評価学)の正答は 3・5 です。図の測定法を日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会の基準と照合すると、手関節屈曲(掌屈)と頸部右側屈の2つが基準どおりです。
問題
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 肩甲帯挙上
- 2. 肩関節内旋
- 3. 手関節屈曲 ✓
- 4. 足部内がえし
- 5. 頸部右側屈 ✓
正答:3・5番
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解説
👥 読者の報告をもとに修正済み(2026-08-12)— ご指摘ありがとうございました
■ 正答:3・5番 — 手関節屈曲/頸部右側屈
図の測定法を日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会の基準と照合すると、手関節屈曲(掌屈)と頸部右側屈の2つが基準どおりです。他の3つは基本軸・移動軸または測定肢位が基準と異なっています。
【各選択肢の解説】
1. 肩甲帯挙上
❌ 誤り。肩甲帯挙上・下制の基本軸は両側の肩峰を結ぶ線、移動軸は肩峰と胸骨上縁を結ぶ線で、胸骨上縁を頂点として角度を測る。図は両側の肩峰を結ぶ線そのものを傾けて水平線との角度を測っており、胸骨上縁を通る移動軸になっていない。なお移動軸を「頭頂と肩峰を結ぶ線」とするのは肩甲帯の屈曲・伸展であり、挙上・下制と混同しやすい。
❌ 誤り。肩甲帯挙上・下制の基本軸は両側の肩峰を結ぶ線、移動軸は肩峰と胸骨上縁を結ぶ線で、胸骨上縁を頂点として角度を測る。図は両側の肩峰を結ぶ線そのものを傾けて水平線との角度を測っており、胸骨上縁を通る移動軸になっていない。なお移動軸を「頭頂と肩峰を結ぶ線」とするのは肩甲帯の屈曲・伸展であり、挙上・下制と混同しやすい。
2. 肩関節内旋
❌ 誤り。基本軸=肘を通る前額面への垂直線、移動軸=尺骨で、上腕を体幹に接して肘関節を前方へ90°屈曲し、前腕中間位で測定するのが基準(肩関節90°外転位で測る方法は別法)。図は肘を伸ばした上肢を水平面上で動かしており(水平屈曲の測り方)、内旋の測定になっていない。
❌ 誤り。基本軸=肘を通る前額面への垂直線、移動軸=尺骨で、上腕を体幹に接して肘関節を前方へ90°屈曲し、前腕中間位で測定するのが基準(肩関節90°外転位で測る方法は別法)。図は肘を伸ばした上肢を水平面上で動かしており(水平屈曲の測り方)、内旋の測定になっていない。
3. 手関節屈曲
✅ 正しい。前腕回内位で、基本軸=橈骨、移動軸=第2中手骨。図のとおり手掌側へ動かした角度を測る(参考可動域90°)。
✅ 正しい。前腕回内位で、基本軸=橈骨、移動軸=第2中手骨。図のとおり手掌側へ動かした角度を測る(参考可動域90°)。
4. 足部内がえし
❌ 誤り。基本軸は下腿軸への垂直線、移動軸は足底面で、膝関節屈曲位・下腿中間位で測定する。図は下腿軸そのものを0°の基準線としており誤り。
❌ 誤り。基本軸は下腿軸への垂直線、移動軸は足底面で、膝関節屈曲位・下腿中間位で測定する。図は下腿軸そのものを0°の基準線としており誤り。
5. 頸部右側屈
✅ 正しい。体幹の背面から、基本軸=第7頸椎棘突起と第1仙椎の棘突起を結ぶ線、移動軸=頭頂と第7頸椎棘突起を結ぶ線で測る(参考可動域50°)。
✅ 正しい。体幹の背面から、基本軸=第7頸椎棘突起と第1仙椎の棘突起を結ぶ線、移動軸=頭頂と第7頸椎棘突起を結ぶ線で測る(参考可動域50°)。
【試験対策ポイント】
図で問われるROMは「基本軸・移動軸がどこか」で正誤が決まります。混同しやすい5つを整理します。
| 運動 | 基本軸 | 移動軸 |
|---|---|---|
| 肩甲帯屈曲・伸展 | 両側の肩峰を結ぶ線 | 頭頂と肩峰を結ぶ線 |
| 肩甲帯挙上・下制 | 両側の肩峰を結ぶ線 | 肩峰と胸骨上縁を結ぶ線 |
| 肩関節内旋・外旋 | 肘を通る前額面への垂直線 | 尺骨 |
| 手関節屈曲・伸展 | 橈骨 | 第2中手骨 |
| 足部内がえし・外がえし | 下腿軸への垂直線 | 足底面 |
| 頸部側屈 | C7棘突起とS1棘突起を結ぶ線 | 頭頂とC7棘突起を結ぶ線 |
肩甲帯は基本軸が屈曲・伸展/挙上・下制で共通(両側の肩峰を結ぶ線)で、移動軸だけが違うのが引っかけどころです。挙上・下制は「肩峰と胸骨上縁」、屈曲・伸展は「頭頂と肩峰」。
また「足部内がえしの基本軸は下腿軸そのものではなく“下腿軸への垂直線”」も繰り返し狙われる論点です。
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