第48回 理学療法士国家試験 午前 第14問
整形外科疾患理学療法第48回午前
第48回 理学療法士国家試験 午前 第14問(整形外科疾患理学療法)の正答は 4 です。内反変形が中等度で、Mikulicz線(大腿骨頭中心と足関節中心を結ぶ荷重線)が膝関節中心より内側に偏位している=内側大腿脛骨関節に荷重が集中している状態です。
問題
62歳の女性。両側の変形性膝関節症で、膝関節に軽度の伸展制限と中等度の内反変形とがみられ、Mikulicz線は膝関節中心の内側に偏位している。運動療法で適切でないのはどれか。
- 1. 図1
- 2. 図2
- 3. 図3
- 4. 図4 ✓
- 5. 図5
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 図4
内反変形が中等度で、Mikulicz線(大腿骨頭中心と足関節中心を結ぶ荷重線)が膝関節中心より内側に偏位している=内側大腿脛骨関節に荷重が集中している状態です。図4は両膝の間にボールを挟んで内側へ押す股関節内転筋の運動で、内転筋の活動は膝内反モーメントを増大させ内側の荷重をさらに高めるため、この患者には適切ではありません。設問は「適切でないもの」を選ぶ問題なので、正答の4番だけが❌になります。
【各選択肢の解説】
1. 図1
✅ 適切。端座位で下腿に重錘を装着し膝を伸展させる大腿四頭筋の抵抗運動。大腿四頭筋の強化は変形性膝関節症の中核となる運動療法。
✅ 適切。端座位で下腿に重錘を装着し膝を伸展させる大腿四頭筋の抵抗運動。大腿四頭筋の強化は変形性膝関節症の中核となる運動療法。
2. 図2
✅ 適切。背臥位で膝下のロールを押しつけるパテラセッティング(大腿四頭筋の等尺性収縮)。疼痛の強い時期でも行え、軽度の伸展制限の改善にもつながる。
✅ 適切。背臥位で膝下のロールを押しつけるパテラセッティング(大腿四頭筋の等尺性収縮)。疼痛の強い時期でも行え、軽度の伸展制限の改善にもつながる。
3. 図3
✅ 適切。長座位で膝を上から押して伸展方向に伸張する運動。軽度の伸展制限(屈曲拘縮)の改善に有効で、伸展制限の残存は内側への荷重集中を助長するため優先度が高い。
✅ 適切。長座位で膝を上から押して伸展方向に伸張する運動。軽度の伸展制限(屈曲拘縮)の改善に有効で、伸展制限の残存は内側への荷重集中を助長するため優先度が高い。
4. 図4
❌ 適切でない。ボールを挟む股関節内転筋の等尺性運動は、下肢を内転させる力が膝の内反モーメントを増やし、狭小化している内側関節裂隙への圧を高める。内反膝には避ける。
❌ 適切でない。ボールを挟む股関節内転筋の等尺性運動は、下肢を内転させる力が膝の内反モーメントを増やし、狭小化している内側関節裂隙への圧を高める。内反膝には避ける。
5. 図5
✅ 適切。端座位で下腿を後方へ引く膝屈曲筋(ハムストリングス)の抵抗運動。膝周囲筋のバランスを保ち関節の安定性向上に寄与する。
✅ 適切。端座位で下腿を後方へ引く膝屈曲筋(ハムストリングス)の抵抗運動。膝周囲筋のバランスを保ち関節の安定性向上に寄与する。
【試験対策ポイント】
- 内反型(O脚)の変形性膝関節症では、内側コンパートメントの荷重を減らす方向がすべての介入の軸になります:大腿四頭筋・中殿筋の強化、外側ウェッジ(足底板)、杖は患側と反対の手に持つ、体重管理、屈曲拘縮の改善。
- 逆に避けたいのは、内反モーメントを増やす股関節内転筋の強化と、内側への荷重を増やす動作(横座り、和式生活での深屈曲)です。
- Mikulicz線が膝関節中心より内側を通れば内反(内側型)、外側を通れば外反(外側型)。この線の読み方を問う設問は頻出です。
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