第48回 理学療法士国家試験 午前 第67問
生理学第48回午前
第48回 理学療法士国家試験 午前 第67問(生理学)の正答は 4 です。食物が胃に入って胃壁が伸展されると、副交感神経(迷走神経)と腸管ホルモンを介して結腸の大蠕動が誘発されます。
問題
排便機構で正しいのはどれか。
- 1. 排便中枢は第10〜12胸髄に存在する。
- 2. 排便反射では外肛門括約筋が収縮する。
- 3. 下行結腸に便が貯留すると便意を生じる。
- 4. 胃大腸反射により結腸の蠕動運動が亢進する。 ✓
- 5. 副交感神経系は消化管運動に抑制的に作用する。
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 胃大腸反射により結腸の蠕動運動が亢進する。
食物が胃に入って胃壁が伸展されると、副交感神経(迷走神経)と腸管ホルモンを介して結腸の大蠕動が誘発されます。これが胃大腸反射で、朝食後に便意が起こりやすい生理的な理由です。
【各選択肢の解説】
1. 排便中枢は第10〜12胸髄に存在する。
❌ 誤り。排便(および排尿)の脊髄中枢は仙髄S2〜S4にあります。骨盤神経(副交感)と陰部神経(体性)を介します。
❌ 誤り。排便(および排尿)の脊髄中枢は仙髄S2〜S4にあります。骨盤神経(副交感)と陰部神経(体性)を介します。
2. 排便反射では外肛門括約筋が収縮する。
❌ 誤り。排便時には内肛門括約筋(平滑筋・不随意)が反射性に弛緩し、外肛門括約筋(横紋筋・随意)も随意的に弛緩させて排便に至ります。
❌ 誤り。排便時には内肛門括約筋(平滑筋・不随意)が反射性に弛緩し、外肛門括約筋(横紋筋・随意)も随意的に弛緩させて排便に至ります。
3. 下行結腸に便が貯留すると便意を生じる。
❌ 誤り。便意は便が直腸へ送られて直腸壁が伸展され、その情報が骨盤神経を介して仙髄・大脳皮質へ伝わることで生じます。
❌ 誤り。便意は便が直腸へ送られて直腸壁が伸展され、その情報が骨盤神経を介して仙髄・大脳皮質へ伝わることで生じます。
4. 胃大腸反射により結腸の蠕動運動が亢進する。
✅ 正しい。胃の伸展刺激で結腸の大蠕動が起こり、便が直腸へ送られて便意につながります。
✅ 正しい。胃の伸展刺激で結腸の大蠕動が起こり、便が直腸へ送られて便意につながります。
5. 副交感神経系は消化管運動に抑制的に作用する。
❌ 誤り。逆です。副交感神経は消化管の運動と分泌を促進し、交感神経が抑制的に働きます(括約筋については逆で、交感神経が収縮させます)。
❌ 誤り。逆です。副交感神経は消化管の運動と分泌を促進し、交感神経が抑制的に働きます(括約筋については逆で、交感神経が収縮させます)。
【試験対策ポイント】
・排便・排尿の脊髄中枢はともにS2〜S4。円錐部・馬尾の障害や仙髄以下の脊髄損傷では反射性の排便が失われ、弛緩性の直腸障害となる(摘便・腹圧利用が中心)。一方、S2〜S4より上位の損傷では反射弓が保たれるため、坐薬や肛門刺激による反射性排便を利用できる。
・排便を促す介入:起床後の冷水・朝食摂取(胃大腸反射の活用)、規則的なトイレ時間の設定、前傾坐位(直腸肛門角が鈍角化)、腹部マッサージ(上行→横行→下行結腸の走行に沿って時計回り)。
・「副交感=消化促進(rest and digest)/交感=抑制(fight or flight)」の原則を、括約筋だけ逆になる点とあわせて覚える。
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