PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午前 第75問

病理学概論第48回午前

第48回 理学療法士国家試験 午前 第75問(病理学概論)の正答は 1 です。多発性硬化症は中枢神経の髄鞘が自己免疫機序で破壊される代表的な脱髄疾患です。

問題
疾患と病理学的変化の組合せで正しいのはどれか。
  1. 1. 多発性硬化症 ―― 脱髄 ✓
  2. 2. Binswanger病 ―― 感染
  3. 3. Huntington病 ―― 炎症
  4. 4. Creutzfeldt-Jakob病 ―― 出血
  5. 5. Charcot-Marie-Tooth病 ―― 虚血

正答:1番

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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)

初回正答率 66.7%参考値

15人の初回解答から算出(2026年10月2日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:1番 — 多発性硬化症 ―― 脱髄

多発性硬化症は中枢神経の髄鞘が自己免疫機序で破壊される代表的な脱髄疾患です。時間的・空間的に多発する病巣を特徴とし、視神経炎・複視・感覚障害・運動麻痺・小脳失調などが再発と寛解を繰り返します。


【各選択肢の解説】

1. 多発性硬化症 ―― 脱髄
✅ 正しい。中枢神経(脳・脊髄・視神経)の髄鞘が障害される脱髄疾患で、MRIのT2強調像で脳室周囲白質に多発する高信号病巣がみられます。
2. Binswanger病 ―― 感染
❌ 誤り。Binswanger病は高血圧に伴う細動脈硬化により大脳白質が広範に虚血性変化をきたす皮質下血管性認知症(皮質下動脈硬化性脳症)です。感染は関与しません。
3. Huntington病 ―― 炎症
❌ 誤り。Huntington病は常染色体顕性(優性)遺伝でCAGリピートの異常伸長により、線条体(特に尾状核)の神経細胞が変性・脱落する疾患です。舞踏運動と認知症・精神症状を呈します。
4. Creutzfeldt-Jakob病 ―― 出血
❌ 誤り。Creutzfeldt-Jakob病は異常プリオン蛋白の蓄積により大脳が海綿状変化をきたす疾患です。急速進行性認知症とミオクローヌスが特徴で、脳波の周期性同期性放電(PSD)が診断の手がかりになります。
5. Charcot-Marie-Tooth病 ―― 虚血
❌ 誤り。Charcot-Marie-Tooth病は遺伝性の末梢神経疾患で、脱髄型(オニオンバルブ形成)と軸索型があります。下腿遠位の筋萎縮(逆シャンパンボトル型)と凹足・鷲爪趾が特徴です。

【試験対策ポイント】

疾患病理学的変化
多発性硬化症中枢神経の脱髄(時間的・空間的多発)
Guillain-Barré症候群末梢神経の脱髄(自己免疫・先行感染)
Binswanger病大脳白質の虚血(細動脈硬化)
Huntington病線条体(尾状核)の変性・細胞脱落
Creutzfeldt-Jakob病プリオン蛋白蓄積による海綿状変化
Charcot-Marie-Tooth病末梢神経の脱髄・軸索変性(遺伝性)
筋萎縮性側索硬化症上位・下位運動ニューロンの変性

・脱髄が問われたら「中枢=多発性硬化症、末梢=Guillain-Barré症候群とCMT」の3つを軸に整理する。
・多発性硬化症のリハではUhthoff現象(体温上昇で症状が一過性に悪化)に注意し、高温環境・過度な運動負荷を避け、こまめな休息と冷却を組み合わせる。

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