第48回 理学療法士国家試験 午前 第93問
内科学・臨床医学第48回午前
第48回 理学療法士国家試験 午前 第93問(内科学・臨床医学)の正答は 2 です。イレウス(腸閉塞)は、腸管の血流障害を伴わない単純性(閉塞性)と、血流障害を伴う複雑性(絞扼性)に分けられます。
問題
絞扼性イレウスの特徴はどれか。
- 1. 保存療法で治癒することが多い。
- 2. 腸管の血流障害を伴う。 ✓
- 3. 腹痛は軽度である。
- 4. 下血がみられる。
- 5. 結腸に好発する。
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — 腸管の血流障害を伴う。
イレウス(腸閉塞)は、腸管の血流障害を伴わない単純性(閉塞性)と、血流障害を伴う複雑性(絞扼性)に分けられます。絞扼性イレウスは索状物やヘルニア嵌頓、腸捻転により腸管が締め付けられて腸間膜の血流が遮断された状態で、放置すれば数時間で腸管が壊死・穿孔し腹膜炎・ショックに至る緊急手術の適応です。
【各選択肢の解説】
1. 保存療法で治癒することが多い。
❌ 誤り。保存療法(絶食・輸液・イレウス管による減圧)で軽快が期待できるのは単純性イレウスです。絞扼性は緊急手術が原則です。
❌ 誤り。保存療法(絶食・輸液・イレウス管による減圧)で軽快が期待できるのは単純性イレウスです。絞扼性は緊急手術が原則です。
2. 腸管の血流障害を伴う。
✅ 正しい。腸間膜血管が締扼されて血流が途絶するのが本態で、これが単純性との決定的な違いです。
✅ 正しい。腸間膜血管が締扼されて血流が途絶するのが本態で、これが単純性との決定的な違いです。
3. 腹痛は軽度である。
❌ 誤り。突然発症する持続性の激烈な腹痛が特徴です。単純性では間欠的な疝痛(波のある痛み)ですが、絞扼性では持続痛となり、腹膜刺激症状(筋性防御・反跳痛)を伴います。
❌ 誤り。突然発症する持続性の激烈な腹痛が特徴です。単純性では間欠的な疝痛(波のある痛み)ですが、絞扼性では持続痛となり、腹膜刺激症状(筋性防御・反跳痛)を伴います。
4. 下血がみられる。
❌ 誤り。腸管壊死が進めば血性の腸液がみられることもありますが、下血は必発ではなく、絞扼性イレウスを特徴づける所見ではありません。診断は造影CTでの腸管壁の造影不良・腸間膜の渦巻き像などによります。
❌ 誤り。腸管壊死が進めば血性の腸液がみられることもありますが、下血は必発ではなく、絞扼性イレウスを特徴づける所見ではありません。診断は造影CTでの腸管壁の造影不良・腸間膜の渦巻き像などによります。
5. 結腸に好発する。
❌ 誤り。癒着による索状物やヘルニア嵌頓、軸捻転が原因となるため小腸に好発します。結腸の閉塞は大腸癌による単純性のものが多くなります。
❌ 誤り。癒着による索状物やヘルニア嵌頓、軸捻転が原因となるため小腸に好発します。結腸の閉塞は大腸癌による単純性のものが多くなります。
【試験対策ポイント】
単純性と絞扼性の鑑別は頻出です。
| 項目 | 単純性(閉塞性) | 絞扼性(複雑性) |
|---|---|---|
| 血流障害 | なし | あり |
| 腹痛 | 間欠的な疝痛 | 持続性の激痛・急激な発症 |
| 腹膜刺激症状 | 乏しい | あり(筋性防御・反跳痛) |
| 全身状態 | 比較的良好 | ショック・発熱・white blood cell増加 |
| 治療 | 保存療法(イレウス管) | 緊急手術 |
原因として最も多いのは開腹術後の癒着です。したがって術後患者の理学療法中に、急激な腹痛・嘔吐・排ガス排便の停止・腹部膨満が出現したら直ちに運動を中止し医師に報告する必要があります。腹部の聴診で金属音(単純性の初期)や腸雑音の消失(進行例)を確認する視点も持っておきましょう。
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