第48回 理学療法士国家試験 午後 第2問
運動学第48回午後
第48回 理学療法士国家試験 午後 第2問(運動学)の正答は 5 です。いずれの図も背臥位で両下肢を挙上した肢位ですが、1から5へ進むほど下肢が床に近づいていきます。
問題
体幹屈筋群が最も活動する肢位はどれか。
- 1. 図1
- 2. 図2
- 3. 図3
- 4. 図4
- 5. 図5 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 図5
いずれの図も背臥位で両下肢を挙上した肢位ですが、1から5へ進むほど下肢が床に近づいていきます。下肢の重さは骨盤を前傾(腰椎前弯を増強)させる方向に働き、そのモーメントアーム(股関節から下肢重心までの水平距離)は下肢が水平に近いほど長くなります。したがって骨盤・腰椎を保持しようとする体幹屈筋群(腹直筋・腹斜筋群)の活動は、下肢が床すれすれの図5で最大になります。
【各選択肢の解説】
1. 図1
❌ 誤り。両下肢がほぼ垂直(股関節屈曲90°付近)で、下肢の重心が股関節のほぼ真上にあります。モーメントアームがほぼゼロで、腹筋群の活動は最も小さくなります。
❌ 誤り。両下肢がほぼ垂直(股関節屈曲90°付近)で、下肢の重心が股関節のほぼ真上にあります。モーメントアームがほぼゼロで、腹筋群の活動は最も小さくなります。
2. 図2
❌ 誤り。図1よりやや下がっていますが、まだ挙上角度が大きくモーメントアームは短いため、腹筋活動は小さいままです。
❌ 誤り。図1よりやや下がっていますが、まだ挙上角度が大きくモーメントアームは短いため、腹筋活動は小さいままです。
3. 図3
❌ 誤り。図2よりさらに下がってはいますが床から高く離れており、図5には及びません。
❌ 誤り。図2よりさらに下がってはいますが床から高く離れており、図5には及びません。
4. 図4
❌ 誤り。下肢が水平に近づいて腹筋活動は大きくなりますが、図5ほど床に近くありません。
❌ 誤り。下肢が水平に近づいて腹筋活動は大きくなりますが、図5ほど床に近くありません。
5. 図5
✅ 正しい。下肢が床すれすれまで下ろされており、下肢の重さによる骨盤前傾モーメントが最大になります。これに抗して骨盤・腰椎を保持する体幹屈筋群の活動が最も大きくなります。
✅ 正しい。下肢が床すれすれまで下ろされており、下肢の重さによる骨盤前傾モーメントが最大になります。これに抗して骨盤・腰椎を保持する体幹屈筋群の活動が最も大きくなります。
【試験対策ポイント】
判断の軸はモーメント=力(下肢の重さ)×モーメントアーム(股関節から下肢重心までの水平距離)です。挙上角度が小さい(下肢が水平に近い)ほどアームが長くなり、腹筋の要求量が増えます。
臨床的な注意として、両下肢伸展挙上(double leg raising)は腹筋への負荷が非常に高く、腹筋が弱い人では骨盤を保持しきれずに腰椎前弯が増強して腰部への剪断力が増大します。そのため腹筋強化としては推奨されず、通常は膝を立てた上体起こし(curl-up)や骨盤後傾を保った運動から始めます。「腹筋活動が最大=安全な運動」ではない点に注意してください。
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