第48回 理学療法士国家試験 午後 第9問
第48回 理学療法士国家試験 午後 第9問(義肢装具学)の正答は 4 です。反張膝(膝の過伸展)を制動するには、①膝関節をまたいで伸展を直接制限する(膝装具・長下肢装具)か、②短下肢装具で足関節の底屈を制限し、立脚期の床反力を膝の後方へ通して膝を屈曲方向へ誘導するか、のいずれかが必要です。
- 1. 図1
- 2. 図2
- 3. 図3
- 4. 図4 ✓
- 5. 図5
正答:4番
反張膝(膝の過伸展)を制動するには、①膝関節をまたいで伸展を直接制限する(膝装具・長下肢装具)か、②短下肢装具で足関節の底屈を制限し、立脚期の床反力を膝の後方へ通して膝を屈曲方向へ誘導するか、のいずれかが必要です。図4は下腿近位のカフと足底の支持台からなる膝蓋腱支持式(PTB式)の免荷装具で、膝関節をまたいでおらず、しかも足部が床から浮いて免荷されるため、反張膝を制動する働きはありません。
【各選択肢の解説】
✅ 正しい(制動効果あり)。大腿・下腿を支柱と膝継手で連結した膝装具で、膝伸展の可動域を直接制限でき、過伸展を止められます。
✅ 正しい(制動効果あり)。大腿カフ・下腿カフと膝継手をもつ支柱付き膝装具で、膝関節をまたいでいるため過伸展を制動できます。
✅ 正しい(制動効果あり)。大腿から下腿までを覆う硬性の膝装具で、膝継手により伸展制限を設定でき、反張膝を制動します。
❌ 誤り(制動効果なし)。下腿近位のカフで膝蓋腱により体重を支持し、足底の支持台で下腿・足部を免荷するPTB式免荷装具です。膝関節をまたがず、床反力も足部を通らないため、膝の過伸展を制動する作用はありません。
✅ 正しい(制動効果あり)。プラスチック製の短下肢装具(シューホーンブレース)で、足関節の底屈を制限することにより立脚初期から中期の膝の過伸展を防ぎ、反張膝を制動します。
【試験対策ポイント】
反張膝への装具対応は「膝関節をまたぐか」「足関節の底屈を止めるか」の2点で判断します。
短下肢装具で反張膝を制動できる原理は、足関節をわずかに背屈位に設定(底屈制限)→ 踵接地後に下腿が前傾しやすくなる → 床反力の作用線が膝関節の後方を通る → 膝が屈曲方向へ誘導されるというものです。逆に足関節を底屈位に設定すると床反力が膝の前方を通り、反張膝を助長します(膝折れがある症例では意図的に底屈位に設定することがあります)。
PTB式装具は下腿骨折・脛骨遠位部骨折・踵骨骨折・足部の潰瘍など、足部から下腿遠位を免荷したいときの装具であり、膝の制動を目的とするものではありません。
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