PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午後 第22問

理学療法評価学第48回午後

第48回 理学療法士国家試験 午後 第22問(理学療法評価学)の正答は 4 です。日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会による「関節可動域表示ならびに測定法」では、顎関節の運動は角度ではなく距離(cm)で表示すると定められています。

問題
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)における顎関節計測で正しいのはどれか。
  1. 1. 矢状面で顎関節を通る床への垂直線と下顎骨中央線のなす角
  2. 2. 矢状面でフランクフルト線と下顎骨中央線のなす角
  3. 3. 矢状面で上顎骨中央線と下顎骨中央線のなす角
  4. 4. 上顎の正中線で上歯と下歯の先端との距離
  5. 5. オトガイ隆起と胸骨切痕との距離

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 上顎の正中線で上歯と下歯の先端との距離

日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会による「関節可動域表示ならびに測定法」では、顎関節の運動は角度ではなく距離(cm)で表示すると定められています。開口は上顎の正中線上で上歯と下歯の先端の間の距離を測り、参考値は約5.0cmです。


【各選択肢の解説】

1. 矢状面で顎関節を通る床への垂直線と下顎骨中央線とのなす角
❌ 誤り。顎関節可動域は角度では測定しません。基準にも定められていない測定法です。
2. 矢状面でフランクフルト線と下顎骨中央線とのなす角
❌ 誤り。フランクフルト平面(眼窩下縁と外耳道上縁を結ぶ面)は頭部の基準面ですが、顎関節の可動域測定には用いられません。
3. 矢状面で上顎骨中央線と下顎骨中央線とのなす角
❌ 誤り。角度による測定であり、基準に定められた方法ではありません。
4. 上顎の正中線で上歯と下歯の先端との距離
✅ 正しい。開口の測定法そのもので、参考可動域は約5.0cmです。左右方向の運動(側方移動)は上下歯列の正中のずれをcmで測り、参考値は約1.0cmです。
5. オトガイ隆起と胸骨切痕との距離
❌ 誤り。これは頸部(頸椎)の屈曲・伸展を距離で代用評価する方法であり、顎関節の計測ではありません。

【試験対策ポイント】

関節可動域測定の原則は角度(度)ですが、例外として距離(cm)で表す部位があり、そこが狙われます。

  • 顎関節:開口=上下切歯間の距離 約5.0cm、側方移動=約1.0cm
  • 母指・手指:指尖と手掌の距離(FTPD)や指尖間距離で代用表示することがある
  • 頸部:オトガイと胸骨柄の距離で屈曲・伸展を代用評価することがある
臨床では開口距離40mm未満を開口障害の目安とします。顎関節症では開口制限・関節雑音・疼痛が三主徴で、理学療法として開口訓練、咀嚼筋のリラクセーション、ホットパックなどが行われます。

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