PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午後 第21問

理学療法評価学第48回午後

第48回 理学療法士国家試験 午後 第21問(理学療法評価学)の正答は 2・3 です。Danielsらの徒手筋力テスト(MMT)は、四肢・体幹の筋を0〜5の6段階で評定します。

問題
Danielsらの徒手筋力テストで正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 痙縮筋に対して適用できる。
  2. 2. 顔面の筋は4段階で評定する。
  3. 3. 体幹の筋は6段階で評定する。
  4. 4. 筋力3以下の段階付けの信頼性は高い。
  5. 5. 筋力3は抑止(ブレーク)テストを用いる。

正答:2・3番

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解説
■ 正答:2・3番 — 顔面の筋は4段階で評定する/体幹の筋は6段階で評定する

Danielsらの徒手筋力テスト(MMT)は、四肢・体幹の筋を0〜5の6段階で評定します。一方、重力の影響や関節可動域で判定できない顔面の筋については「消失・微弱・弱い・正常」の4段階で評定します。この2つが正しい記述です。


【各選択肢の解説】

1. 痙縮筋に対して適用できる。
❌ 誤り。MMTは末梢神経障害・筋原性疾患・廃用による筋力低下を対象とする検査です。上位運動ニューロン障害による痙縮のある筋では、筋緊張亢進や連合反応の影響で正確な段階づけができないため適用できません。この場合はBrunnstrom stageなど別の評価法を用います。
2. 顔面の筋は4段階で評定する。
✅ 正しい。顔面の筋は重力の影響を受けず関節運動もないため、通常の6段階では評定できません。「消失・微弱・弱い・正常」の4段階で評定します。
3. 体幹の筋は6段階で評定する。
✅ 正しい。体幹(頸部屈筋・伸筋、腹筋群、背筋群)は四肢と同様、0〜5の6段階で評定します。
4. 筋力3以下の段階付けの信頼性は高い。
❌ 誤り。段階0・1・2の判別は、わずかな筋収縮を触知できるか、重力を除いた肢位を正確に設定できるかに依存し、検者の技量や患者の協力度に左右されます。信頼性が高いとはいえません。
5. 筋力3は抑止(ブレーク)テストを用いる。
❌ 誤り。段階3は「抵抗を加えず、重力に抗して全可動域を動かせるか」で判定します。抑止(ブレーク)テストは抵抗を加える検査であり、段階4と5の判別に用います。

【試験対策ポイント】

MMTの段階づけは正確に覚えます。5(Normal)=最大抵抗に抗して全可動域を動かせる/4(Good)=中等度の抵抗に抗して全可動域/3(Fair)=抵抗を加えず重力に抗して全可動域/2(Poor)=重力を除いた肢位で全可動域/1(Trace)=筋収縮は触知できるが関節運動は起こらない/0(Zero)=筋収縮を全く触知できない

段階3が「重力に抗せるか否か」の境界で最も客観性が高く、この基準点を挟んで肢位(抗重力位か除重力位か)を切り替えるのが原則です。抵抗の加え方には、一定の肢位で保持させて抵抗に耐えられるかをみる抑止(ブレーク)テストと、運動全体を通して抵抗を加える徒手抵抗テストがあり、いずれも段階4・5の判定に用います。段階1・2の判定が難しいこと、痙縮筋には適用できないことも合わせて頻出です。

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