第48回 理学療法士国家試験 午後 第36問
理学療法評価学第48回午後
第48回 理学療法士国家試験 午後 第36問(理学療法評価学)の正答は 3・5 です。特発性正常圧水頭症(iNPH)の三徴は歩行障害・認知機能低下・尿失禁で、なかでも髄液排除試験(CSFタップテスト)で最も鋭敏かつ早期に改善するのが歩行障害、次いで認知機能です。
問題
正常圧水頭症患者の髄液排除試験(CSFタップテスト)後に実施する評価として適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1. 関節可動域
- 2. 筋力
- 3. 歩行能力 ✓
- 4. 呼吸機能
- 5. 認知機能 ✓
正答:3・5番
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解説
■ 正答:3・5番 — 歩行能力/認知機能
特発性正常圧水頭症(iNPH)の三徴は歩行障害・認知機能低下・尿失禁で、なかでも髄液排除試験(CSFタップテスト)で最も鋭敏かつ早期に改善するのが歩行障害、次いで認知機能です。したがってタップ前後の比較評価は歩行(10m歩行テスト・TUG)と認知(MMSE・前頭葉機能検査)を中心に行い、シャント手術の適応判定に用います。
【各選択肢の解説】
1. 関節可動域
❌ 誤り。関節可動域は髄液の一時的な排除で変化する指標ではありません。iNPHの歩行障害は拘縮ではなく、開脚・小刻み・すくみといった歩行のパターン障害が本態です。
❌ 誤り。関節可動域は髄液の一時的な排除で変化する指標ではありません。iNPHの歩行障害は拘縮ではなく、開脚・小刻み・すくみといった歩行のパターン障害が本態です。
2. 筋力
❌ 誤り。iNPHは麻痺や筋力低下を主体とする疾患ではなく、タップテストで筋力そのものが数時間〜数日で変わることはありません。
❌ 誤り。iNPHは麻痺や筋力低下を主体とする疾患ではなく、タップテストで筋力そのものが数時間〜数日で変わることはありません。
3. 歩行能力
✅ 正しい。タップテストで最も改善しやすい項目です。10m歩行テスト(速度・歩数)、TUG、3m TUGなどを前後で数値比較し、10〜20%以上の改善を有意とみなします。
✅ 正しい。タップテストで最も改善しやすい項目です。10m歩行テスト(速度・歩数)、TUG、3m TUGなどを前後で数値比較し、10〜20%以上の改善を有意とみなします。
4. 呼吸機能
❌ 誤り。iNPHの症候に呼吸機能障害は含まれず、髄液排除で肺機能が変化する機序もありません。
❌ 誤り。iNPHの症候に呼吸機能障害は含まれず、髄液排除で肺機能が変化する機序もありません。
5. 認知機能
✅ 正しい。MMSE・HDS-R・FAB(前頭葉機能検査)・TMTなどで前後比較します。注意・遂行機能・精神運動速度の改善が捉えられます。
✅ 正しい。MMSE・HDS-R・FAB(前頭葉機能検査)・TMTなどで前後比較します。注意・遂行機能・精神運動速度の改善が捉えられます。
【試験対策ポイント】
iNPHの三徴は「歩行・認知・尿失禁」の順に出現し、改善もこの順で得られやすい、と覚えます。
| 三徴 | 特徴 |
|---|---|
| 歩行障害 | 開脚・小刻み・すり足・すくみ足・方向転換で歩数が増える(磁性歩行) |
| 認知機能低下 | 前頭葉性(注意・意欲・遂行機能の低下)で、記銘力障害は目立ちにくい |
| 尿失禁 | 切迫性が主で、最後に出現することが多い |
画像所見では脳室拡大に加え、高位円蓋部の脳溝狭小化とシルビウス裂の開大(DESH)が特徴です。タップテストで改善すればシャント術(V-Pシャント・L-Pシャント)の適応となり、理学療法は術前後で同じ指標を用いて追跡します。
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