第48回 理学療法士国家試験 午後 第42問
物理療法第48回午後
第48回 理学療法士国家試験 午後 第42問(物理療法)の正答は 2・5 です。寒冷療法は血管収縮による炎症・浮腫・出血の抑制、神経伝導速度の低下による鎮痛、γ運動ニューロン活動の抑制による痙縮の軽減を目的に用います。
問題
寒冷療法の適応で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 閉塞性動脈硬化症
- 2. 炎症の急性期 ✓
- 3. Raynaud病
- 4. 褥瘡
- 5. 痙縮 ✓
正答:2・5番
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解説
■ 正答:2・5番 — 炎症の急性期/痙縮
寒冷療法は血管収縮による炎症・浮腫・出血の抑制、神経伝導速度の低下による鎮痛、γ運動ニューロン活動の抑制による痙縮の軽減を目的に用います。したがって炎症の急性期(RICEの"I")と痙縮が適応となります。一方、末梢循環障害や寒冷過敏を伴う病態は禁忌です。
【各選択肢の解説】
1. 閉塞性動脈硬化症
❌ 誤り。動脈閉塞によりすでに末梢の血流が低下している状態で寒冷を加えると、血管収縮でさらに虚血が進み組織壊死を招くため禁忌です。
❌ 誤り。動脈閉塞によりすでに末梢の血流が低下している状態で寒冷を加えると、血管収縮でさらに虚血が進み組織壊死を招くため禁忌です。
2. 炎症の急性期
✅ 正しい。受傷後48〜72時間の急性炎症期では、寒冷により血管透過性亢進・浮腫・二次的低酸素障害を抑えられます。RICE(安静・冷却・圧迫・挙上)の中心です。
✅ 正しい。受傷後48〜72時間の急性炎症期では、寒冷により血管透過性亢進・浮腫・二次的低酸素障害を抑えられます。RICE(安静・冷却・圧迫・挙上)の中心です。
3. Raynaud病
❌ 誤り。寒冷刺激そのものが発作の誘因となり、指趾の血管攣縮による蒼白・チアノーゼを起こすため禁忌です。
❌ 誤り。寒冷刺激そのものが発作の誘因となり、指趾の血管攣縮による蒼白・チアノーゼを起こすため禁忌です。
4. 褥瘡
❌ 誤り。褥瘡は局所の循環障害と組織壊死が本態で、寒冷による血流低下は治癒を妨げます。開放創への適用も避けます。
❌ 誤り。褥瘡は局所の循環障害と組織壊死が本態で、寒冷による血流低下は治癒を妨げます。開放創への適用も避けます。
5. 痙縮
✅ 正しい。筋紡錘の感受性低下とγ運動ニューロン活動の抑制により、20〜30分程度の冷却で一過性に痙縮が軽減します。この間に関節可動域運動や動作練習を行うのが定石です。
✅ 正しい。筋紡錘の感受性低下とγ運動ニューロン活動の抑制により、20〜30分程度の冷却で一過性に痙縮が軽減します。この間に関節可動域運動や動作練習を行うのが定石です。
【試験対策ポイント】
寒冷療法の禁忌は「冷やすと悪くなるもの」でまとめて覚えます。
| 禁忌 | 理由 |
|---|---|
| 閉塞性動脈硬化症・Buerger病 | 末梢虚血の増悪 |
| Raynaud現象・寒冷過敏症・寒冷蕁麻疹 | 寒冷が発作・アレルギーを誘発 |
| 知覚脱失部位・意識障害・認知症 | 凍傷に気づけない |
| 開放創・褥瘡 | 治癒遅延 |
生理作用の方向も対で整理します。寒冷=血管収縮・代謝低下・神経伝導速度低下・筋紡錘感受性低下・痙縮軽減、温熱=血管拡張・代謝亢進・組織伸展性向上・疼痛緩和と拘縮改善。痙縮に対しては寒冷、拘縮に対しては温熱+ストレッチ、という使い分けが基本です。
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