PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午後 第51問

解剖学第48回午後

第48回 理学療法士国家試験 午後 第51問(解剖学)の正答は 4 です。顎関節は下顎頭と側頭骨の下顎窩からなり、開口運動は「回転(蝶番)運動」と「前方への滑走運動」の2相で行われます。

問題
顎関節の説明で正しいのはどれか。
  1. 1. 関節円板は存在しない。
  2. 2. 側頭筋は下顎骨を前方に引く。
  3. 3. 下顎骨が凹の関節面を形成する。
  4. 4. 開口に伴って下顎骨は前進する。
  5. 5. 咬筋は第一のてことして作用する。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 開口に伴って下顎骨は前進する。

顎関節は下顎頭と側頭骨の下顎窩からなり、開口運動は「回転(蝶番)運動」と「前方への滑走運動」の2相で行われます。開口が進むと下顎頭は関節円板とともに関節結節を越えて前下方へ滑り出るため、下顎骨は前進します。


【各選択肢の解説】

1. 関節円板は存在しない。
❌ 誤り。顎関節は関節腔を上下2室に分ける線維軟骨性の関節円板をもつことが最大の構造的特徴です。円板上腔が滑走運動、円板下腔が回転運動を担います。
2. 側頭筋は下顎骨を前方に引く。
❌ 誤り。側頭筋は下顎骨を挙上(閉口)させ、後方の水平線維はむしろ下顎を後方へ引きます。下顎を前方に引くのは外側翼突筋です。
3. 下顎骨が凹の関節面を形成する。
❌ 誤り。凸の関節面をつくるのは下顎頭で、凹の関節面は側頭骨の下顎窩(関節窩)です。
4. 開口に伴って下顎骨は前進する。
✅ 正しい。開口の後半で下顎頭が関節円板を伴って関節結節上へ前方滑走するため、下顎骨全体が前方へ移動します。
5. 咬筋は第一のてことして作用する。
❌ 誤り。支点(顎関節)と作用点(歯)の間に力点(咬筋の停止部)があるので、咀嚼は第三のてことして働きます。

【試験対策ポイント】

咀嚼筋4つと作用の整理が最頻出です。閉口(挙上)=咬筋・側頭筋・内側翼突筋、開口・前方突出=外側翼突筋(+顎二腹筋などの舌骨上筋群)。「開口させる咀嚼筋は外側翼突筋だけ」と覚えます。支配神経は4筋すべて三叉神経第3枝(下顎神経)。開口は「初期=回転運動(円板下腔)→後期=滑走運動(円板上腔)」の2段階で、正常開口量は上下切歯間で約40〜50mmです。

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