第48回 理学療法士国家試験 午後 第88問
整形外科学第48回午後
第48回 理学療法士国家試験 午後 第88問(整形外科学)の正答は 4 です。腰部脊柱管狭窄症では、歩行によって馬尾・神経根への圧迫と血流障害が強まり、下肢のしびれ・疼痛・脱力が出現して歩けなくなる神経性間欠性跛行が特徴的です。
問題
腰部脊柱管狭窄症でみられるのはどれか。
- 1. Trendelenburg徴候
- 2. 下肢の腱反射亢進
- 3. 腰椎前弯増強
- 4. 間欠性跛行 ✓
- 5. 槌趾変形
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 間欠性跛行
腰部脊柱管狭窄症では、歩行によって馬尾・神経根への圧迫と血流障害が強まり、下肢のしびれ・疼痛・脱力が出現して歩けなくなる神経性間欠性跛行が特徴的です。前屈姿勢や座位で休むと脊柱管が広がって症状が改善し、再び歩行できるようになります。
【各選択肢の解説】
1. Trendelenburg徴候
❌ 誤り。片脚立位で遊脚側の骨盤が下がる徴候で、中殿筋の筋力低下(変形性股関節症、先天性股関節脱臼、上殿神経麻痺)でみられます。
❌ 誤り。片脚立位で遊脚側の骨盤が下がる徴候で、中殿筋の筋力低下(変形性股関節症、先天性股関節脱臼、上殿神経麻痺)でみられます。
2. 下肢の腱反射亢進
❌ 誤り。障害されるのは馬尾・神経根という下位運動ニューロンなので、腱反射は減弱ないし消失します。亢進するのは頸髄症など上位運動ニューロン障害の場合です。
❌ 誤り。障害されるのは馬尾・神経根という下位運動ニューロンなので、腱反射は減弱ないし消失します。亢進するのは頸髄症など上位運動ニューロン障害の場合です。
3. 腰椎前弯増強
❌ 誤り。腰椎を前弯(伸展)させると黄色靱帯がたわんで脊柱管が狭くなり症状が悪化します。患者は前屈位(前弯減少)をとることで症状が楽になるため、自然と前かがみ姿勢になります。
❌ 誤り。腰椎を前弯(伸展)させると黄色靱帯がたわんで脊柱管が狭くなり症状が悪化します。患者は前屈位(前弯減少)をとることで症状が楽になるため、自然と前かがみ姿勢になります。
4. 間欠性跛行
✅ 正しい。腰部脊柱管狭窄症の最も特徴的な症状です。自転車エルゴメータのように前屈位を保てる動作なら長時間続けられる点が、閉塞性動脈硬化症との鑑別点になります。
✅ 正しい。腰部脊柱管狭窄症の最も特徴的な症状です。自転車エルゴメータのように前屈位を保てる動作なら長時間続けられる点が、閉塞性動脈硬化症との鑑別点になります。
5. 槌趾変形
❌ 誤り。MTP関節伸展・PIP関節屈曲を呈する足趾の変形で、関節リウマチや外反母趾、足部内在筋の機能不全でみられます。
❌ 誤り。MTP関節伸展・PIP関節屈曲を呈する足趾の変形で、関節リウマチや外反母趾、足部内在筋の機能不全でみられます。
【試験対策ポイント】
間欠性跛行は神経性(腰部脊柱管狭窄症)と血管性(閉塞性動脈硬化症:ASO)の鑑別が頻出です。
| 項目 | 神経性(腰部脊柱管狭窄症) | 血管性(ASO) |
|---|---|---|
| 軽快する肢位 | 前屈・座位で軽快 | 立位でも安静で軽快 |
| 自転車走行 | 前屈位なので長時間可能 | 下肢を使うので早期に症状出現 |
| 足背動脈拍動 | 正常に触れる | 減弱・消失 |
| しびれ・感覚障害 | あり | 乏しい |
| 皮膚所見 | 正常 | 冷感・チアノーゼ・脱毛 |
理学療法では、腰椎前弯を減らす姿勢指導(歩行時に手押し車やシルバーカーを使う、前かがみを許容する)、腹横筋・多裂筋による体幹安定化運動、股関節屈筋群のストレッチが中心となります。伸展方向の運動は症状を悪化させるため慎重に扱います。
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