PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第36問

整形外科学第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第36問(整形外科学)の正答は 1・4 です。偽関節は骨折部の血行不良と固定性の不良が重なると生じます。

問題
偽関節を生じやすい骨折はどれか。2つ選べ。
  1. 1. 脛骨中下1/3骨折
  2. 2. 大腿骨骨幹部骨折
  3. 3. 大腿骨転子部骨折
  4. 4. 大腿骨頸部骨折
  5. 5. 鎖骨骨折

正答:1・4番

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解説
■ 正答:1・4番 — 脛骨中下1/3骨折/大腿骨頸部骨折

偽関節は骨折部の血行不良固定性の不良が重なると生じます。脛骨の中下1/3部は前面が皮下に近く軟部組織(筋)に乏しいうえ栄養血管の分布が悪く、大腿骨頸部は関節包内骨折で骨頭への血流(内側大腿回旋動脈の枝)が途絶しやすいため、いずれも骨癒合不全(偽関節)や骨頭壊死を起こしやすい代表例です。


【各選択肢の解説】

1. 脛骨中下1/3骨折
✅ 正しい。下腿遠位1/3は筋による被覆が乏しく血行が悪いため、開放骨折になりやすいことも相まって偽関節の好発部位です。
2. 大腿骨骨幹部骨折
❌ 誤り。骨幹部は大腿の厚い筋群に囲まれ血行が豊富で、髄内釘固定で良好に癒合します。偽関節は比較的まれです。
3. 大腿骨転子部骨折
❌ 誤り。転子部は関節包外の海綿骨で血行が豊富なため癒合は良好です。ただし内反変形(頸体角の減少)を残しやすい点は注意します。
4. 大腿骨頸部骨折
✅ 正しい。関節包内骨折で骨膜性の仮骨形成が起こりにくく、骨頭の栄養血管が断たれるため偽関節・大腿骨頭壊死が高率に生じます。転位例では人工骨頭置換術が選択されます。
5. 鎖骨骨折
❌ 誤り。鎖骨は血行が良く、鎖骨バンドなどの保存療法で高率に癒合します。多少の変形治癒を残しても機能障害は少ないのが一般的です。

【試験対策ポイント】

偽関節・阻血性壊死の好発部位は「血行が乏しい」「関節包内」の2キーワードで拾えます。

部位理由
大腿骨頸部関節包内・骨頭への血行が途絶
手の舟状骨遠位から近位へ血流が入るため近位骨片が壊死
脛骨中下1/3軟部組織が乏しく栄養血管が少ない
距骨頸部骨体の血行が絶たれる
上腕骨解剖頸骨頭の血行障害

大腿骨近位部骨折は頸部(関節包内・偽関節や骨頭壊死のリスク大)転子部(関節包外・癒合良好だが出血量が多い)の対比が国試の定番です。混同しないよう「頸部=包内で危険」と覚えましょう。

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