第49回 理学療法士国家試験 午前 第69問
運動学第49回午前
第49回 理学療法士国家試験 午前 第69問(運動学)の正答は 2 です。重力に逆らって物体を持ち上げるときの仕事は、重力(m・g)× 鉛直方向に移動した距離(H)で決まります。
問題
質量mの物体を傾斜角度θの斜面に沿って距離Lだけ引き上げ、高さHまで持ち上げた。このときの仕事量Wで正しいのはどれか。ただし、摩擦は無視できるものとし、重力加速度をgとする。
- 1. m・L
- 2. m・g・H ✓
- 3. m・g・L
- 4. m・g・sinθ・H
- 5. m・g・cosθ・H・L・sinθ
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — m・g・H
重力に逆らって物体を持ち上げるときの仕事は、重力(m・g)× 鉛直方向に移動した距離(H)で決まります。摩擦がなければ経路によらず一定なので、斜面を距離Lだけ引き上げても、高さがHであれば仕事量Wは m・g・H になります。
【各選択肢の解説】
1. m・L
❌ 誤り。質量と距離の積であり、力(質量×加速度)が含まれていないため仕事の次元になりません。
❌ 誤り。質量と距離の積であり、力(質量×加速度)が含まれていないため仕事の次元になりません。
2. m・g・H
✅ 正しい。仕事=力×移動距離で、重力に対する仕事は位置エネルギーの増加分 m・g・H に等しくなります。
✅ 正しい。仕事=力×移動距離で、重力に対する仕事は位置エネルギーの増加分 m・g・H に等しくなります。
3. m・g・L
❌ 誤り。Lは斜面に沿った距離で、鉛直方向の変位ではありません。L>Hなので仕事を過大評価します(H=L・sinθの関係にあるため、m・g・L・sinθ なら正解になります)。
❌ 誤り。Lは斜面に沿った距離で、鉛直方向の変位ではありません。L>Hなので仕事を過大評価します(H=L・sinθの関係にあるため、m・g・L・sinθ なら正解になります)。
4. m・g・sinθ・H
❌ 誤り。斜面方向の分力 m・g・sinθ に掛けるべき距離はLであってHではありません。sinθを二重に掛けた形になっています。
❌ 誤り。斜面方向の分力 m・g・sinθ に掛けるべき距離はLであってHではありません。sinθを二重に掛けた形になっています。
5. m・g・cosθ・H・L・sinθ
❌ 誤り。距離を2回掛けており、次元が仕事(N・m)になりません。
❌ 誤り。距離を2回掛けており、次元が仕事(N・m)になりません。
【試験対策ポイント】
物理計算は「次元(単位)が合うか」で選択肢の大半を切れます。
- 仕事 W = 力 F × 力の向きの移動距離(単位:J=N・m)。単位に質量kgだけが残る式は誤り
- 位置エネルギー = m・g・h。摩擦のない系では持ち上げる仕事=位置エネルギーの増加
- 斜面では斜面方向の分力 = m・g・sinθ、斜面に垂直な分力(垂直抗力)= m・g・cosθ。H=L・sinθ なので (m・g・sinθ)×L=m・g・H と一致する
- 仕事率(パワー)= 仕事÷時間(W=J/s)。運動負荷試験の自転車エルゴメータの単位に直結
- 斜面を使うと必要な力は小さくなるが移動距離が長くなり、仕事量は変わらない(道具は仕事を節約しない)
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