第49回 理学療法士国家試験 午前 第74問
運動学第49回午前
第49回 理学療法士国家試験 午前 第74問(運動学)の正答は 5 です。歩行時の身体重心は矢状面で正弦波状に上下し、両脚支持期(初期接地=踵接地から荷重応答期)で最も低く、立脚中期で最も高くなります。
問題
正常歩行時の矢状面における重心移動について正しいのはどれか。
- 1. 歩行速度が増すと重心軌道の高低差は小さくなる。
- 2. 1歩行周期において重心軌道は一峰性を示す。
- 3. 重心の移動速度は立脚中期で最も速くなる。
- 4. 重心が最も高くなるのは荷重反応期である。
- 5. 重心が最も低くなるのは踵接地期である。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 重心が最も低くなるのは踵接地期である。
歩行時の身体重心は矢状面で正弦波状に上下し、両脚支持期(初期接地=踵接地から荷重応答期)で最も低く、立脚中期で最も高くなります。上下動の幅は成人でおよそ4〜5cmです。
【各選択肢の解説】
1. 歩行速度が増すと重心軌道の高低差は小さくなる。
❌ 誤り。歩行速度が上がると歩幅が伸び、重心の上下動の振幅はむしろ大きくなります。
❌ 誤り。歩行速度が上がると歩幅が伸び、重心の上下動の振幅はむしろ大きくなります。
2. 1歩行周期において重心軌道は一峰性を示す。
❌ 誤り。1歩行周期には右下肢と左下肢の立脚中期が1回ずつあるため、上下動は二峰性(2回の山)になります。左右方向の動きは一峰性です。
❌ 誤り。1歩行周期には右下肢と左下肢の立脚中期が1回ずつあるため、上下動は二峰性(2回の山)になります。左右方向の動きは一峰性です。
3. 重心の移動速度は立脚中期で最も速くなる。
❌ 誤り。立脚中期は重心が最も高く位置エネルギーが最大となる時期で、水平方向の移動速度は最も遅くなります。最も速いのは重心が最も低い両脚支持期です(位置エネルギーと運動エネルギーの相互変換)。
❌ 誤り。立脚中期は重心が最も高く位置エネルギーが最大となる時期で、水平方向の移動速度は最も遅くなります。最も速いのは重心が最も低い両脚支持期です(位置エネルギーと運動エネルギーの相互変換)。
4. 重心が最も高くなるのは荷重反応期である。
❌ 誤り。重心が最も高くなるのは立脚中期(単脚支持の中間)です。荷重応答期は重心が最も低い時期にあたります。
❌ 誤り。重心が最も高くなるのは立脚中期(単脚支持の中間)です。荷重応答期は重心が最も低い時期にあたります。
5. 重心が最も低くなるのは踵接地期である。
✅ 正しい。両脚支持期にあたる踵接地(初期接地)から荷重応答期にかけて重心は最下点をとります。
✅ 正しい。両脚支持期にあたる踵接地(初期接地)から荷重応答期にかけて重心は最下点をとります。
【試験対策ポイント】
重心移動は「上下は二峰性・左右は一峰性」が最大のポイントです。
- 上下動:振幅約4〜5cm、1歩行周期で2回(二峰性)。最高=立脚中期、最低=両脚支持期(踵接地〜荷重応答期)
- 左右動:振幅約4〜5cm、1歩行周期で1回(一峰性)。立脚側へ移動する
- 歩行速度が増すと上下動・左右動ともに振幅が増え、両脚支持期は短縮する(走行では消失する)
- 重心移動を小さくする工夫=歩行の決定因子(骨盤回旋・骨盤傾斜・立脚期の膝屈曲・足関節と膝の機構・骨盤の側方移動)
- 立脚期は歩行周期の約60%、遊脚期は約40%、両脚支持期は各10%ずつで計約20%
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