PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午後 第2問

理学療法評価学第49回午後

第49回 理学療法士国家試験 午後 第2問(理学療法評価学)の正答は 1・3 です。Danielsらの徒手筋力テストでは、体幹屈曲(腹直筋)の段階2以下を、(1)頭部挙上 → (2)体幹前屈 → (3)咳、という3段階の操作で切り分けます。

問題
Danielsらの徒手筋力テストで、体幹屈曲の段階2以下では判定のために3段階の操作が示されている。検査肢位を図に示す。段階2が確定するのはどれか。2つ選べ。
第49回午後第2問 図
  1. 1. 図1で頭を持ち上げるように教示したとき、頭は持ち上がったが肩甲骨が床から離れなかった。
  2. 2. 図1で頭を持ち上げるように教示したとき、頭を持ち上げることができなかった。
  3. 3. 図2で体幹前屈を教示したとき、胸郭に凹みが生じた。
  4. 4. 図2で体幹前屈を教示したとき、胸郭は凹まなかったが腹直筋の収縮を触知できた。
  5. 5. 図2で咳をするように教示し、咳はできなかったが腹直筋の収縮を触知できた。

正答:1・3番

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解説
■ 正答:1・3番

Danielsらの徒手筋力テストでは、体幹屈曲(腹直筋)の段階2以下を、(1)頭部挙上 → (2)体幹前屈 → (3)咳、という3段階の操作で切り分けます。図1は背臥位・膝立て位で頭を持ち上げさせる操作、図2は検者が胸郭と腹部を触知する操作です。「重力を除けば腹直筋が有効に働いている」ことが確認できた時点で段階2が確定し、それ以上の操作は不要になります。


【各選択肢の解説】

1. 図1の操作で頭部が挙上したが、肩甲骨は床から離れなかった。
✅ 正しい。肩甲骨下角が床から離れれば段階3以上。頭は挙上できるが肩甲骨が離れないのは、重力に抗して体幹を屈曲できないものの腹直筋の収縮は明らかな状態で、段階2と判定できる。
2. 図1の操作で頭部が挙上しなかった。
❌ 誤り。頭が持ち上がらないなら段階2は否定される。次の操作(体幹前屈・触診)に進んで段階1か0かを判定する必要があり、この時点では段階2と確定できない。
3. 図2の操作で体幹前屈時に胸郭に凹みが生じた。
✅ 正しい。体幹を前屈させたときに胸郭が尾側へ引き下げられて凹むのは、腹直筋が有効に収縮している証拠であり、段階2と判定する。
4. 図2の操作で体幹前屈時に胸郭に凹みは生じないが腹直筋を触知できた。
❌ 誤り。関節運動(体幹の屈曲)を起こせず収縮を触知できるだけなので段階1
5. 図2の操作で咳をすることができないが腹直筋を触知できた。
❌ 誤り。これも収縮の触知のみなので段階1。触知もできなければ段階0となる。

【試験対策ポイント】

体幹屈曲のMMTは上肢の位置で段階が決まる点が最大の特徴です。

段階操作
5両手を頭の後ろで組み、肩甲骨下角が床から離れるまで体幹を屈曲できる
4両上肢を胸の前で組み、同様に肩甲骨下角が床から離れる
3両上肢を前方に伸ばし、肩甲骨下角が床から離れる
2頭部を挙上できる、または体幹前屈時に胸郭が下制する
1咳や頭部挙上の努力で腹直筋の収縮を触知できる
0収縮を触知できない

膝は立てて(股関節・膝関節屈曲位で)行い、腸腰筋による代償を防ぐために足は押さえないのが原則です。体幹伸展(腹臥位)や体幹回旋のMMTと混同しないよう、姿勢とセットで覚えます。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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