第49回 理学療法士国家試験 午後 第15問
理学療法評価学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第15問(理学療法評価学)の正答は 3 です。図はThomasテストの変法で、背臥位で左下肢を股関節・膝関節ともに最大屈曲して胸に引き寄せ(骨盤を後傾させ腰椎前弯を消した状態)、右下肢はベッド端から下垂させています。
問題
Thomasテスト(変法)による検査を図に示す。この検査で評価できないのはどれか。
- 1. 右腸腰筋の短縮
- 2. 左大殿筋の短縮
- 3. 左腓腹筋の短縮 ✓
- 4. 左ヒラメ筋の短縮
- 5. 左大腿四頭筋の短縮
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 左腓腹筋の短縮
図はThomasテストの変法で、背臥位で左下肢を股関節・膝関節ともに最大屈曲して胸に引き寄せ(骨盤を後傾させ腰椎前弯を消した状態)、右下肢はベッド端から下垂させています。検者は左膝と左足部を保持しています。腓腹筋は大腿骨顆部から起こる二関節筋で、膝屈曲位では緩んでしまうため、この肢位では短縮を評価できません。腓腹筋の短縮は膝伸展位で足関節を背屈させて判定します。
【各選択肢の解説】
1. 右腸腰筋の短縮
✅ 評価できる。下垂させた右大腿がベッド面より持ち上がり股関節屈曲位のままになれば、腸腰筋の短縮を示す。これがThomasテスト本来の目的。
✅ 評価できる。下垂させた右大腿がベッド面より持ち上がり股関節屈曲位のままになれば、腸腰筋の短縮を示す。これがThomasテスト本来の目的。
2. 左大殿筋の短縮
✅ 評価できる。大殿筋は股関節伸展筋なので、短縮していれば左股関節を最大まで屈曲できない。
✅ 評価できる。大殿筋は股関節伸展筋なので、短縮していれば左股関節を最大まで屈曲できない。
3. 左腓腹筋の短縮
❌ 評価できない。膝屈曲位では腓腹筋が弛緩するため、足関節を背屈させても腓腹筋の伸張性を判定できない。
❌ 評価できない。膝屈曲位では腓腹筋が弛緩するため、足関節を背屈させても腓腹筋の伸張性を判定できない。
4. 左ヒラメ筋の短縮
✅ 評価できる。ヒラメ筋は膝をまたがない単関節筋なので、膝屈曲位のまま足関節を背屈させれば短縮の有無を判定できる。図でも検者が左足部を保持している。
✅ 評価できる。ヒラメ筋は膝をまたがない単関節筋なので、膝屈曲位のまま足関節を背屈させれば短縮の有無を判定できる。図でも検者が左足部を保持している。
5. 左大腿四頭筋の短縮
✅ 評価できる。左膝を最大屈曲させたときの制限として、広筋群の短縮を判定できる。
✅ 評価できる。左膝を最大屈曲させたときの制限として、広筋群の短縮を判定できる。
【試験対策ポイント】
Thomasテストは腸腰筋の短縮テストです。反対側の股関節を最大屈曲させて骨盤を後傾・腰椎前弯を消したうえで、検査側の大腿が台から浮くかどうかを見ます。変法では下垂側の所見から次のように読み分けます。
- 股関節が屈曲位に残る(大腿が浮く)→ 腸腰筋の短縮
- 膝が伸展してくる → 大腿直筋の短縮(二関節筋なので股関節伸展位で膝屈曲を保てない)
- 大腿が外転する → 大腿筋膜張筋・腸脛靱帯の短縮
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