第49回 理学療法士国家試験 午後 第16問
義肢装具学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第16問(義肢装具学)の正答は 4・5 です。徒手筋力テストの結果から、肘屈曲5・手関節伸展4は保たれ、肘伸展2・手関節屈曲1・手内在筋0=C6レベルの頸髄損傷と判断できます。
問題
22歳の男性。身長170 cm、体重70 kg。外傷性頸髄損傷後6か月経過。MMTは、肘関節屈曲5、肘関節伸展2、手関節屈曲1、手関節伸展4、手内筋0、下肢0。ベッドへの移乗が自立したので、屋内で使用する車椅子を検討した。車椅子作製上の留意点で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1. 背もたれの高さを肘台と同じ高さにする。
- 2. 駆動輪の車軸を標準よりも前方に移動する。
- 3. 14インチの駆動輪を使用する。
- 4. トグル式ブレーキを使用する。 ✓
- 5. 足台をスイングアウト式にする。 ✓
正答:4・5番
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解説
■ 正答:4・5番 — トグル式ブレーキを使用する/足台をスイングアウト式にする
徒手筋力テストの結果から、肘屈曲5・手関節伸展4は保たれ、肘伸展2・手関節屈曲1・手内在筋0=C6レベルの頸髄損傷と判断できます。握力がなく体幹筋も麻痺しているので、握らずに操作できるトグル(延長レバー)式ブレーキと、移乗の邪魔にならないスイングアウト式足台が必要になります。
【各選択肢の解説】
1. 背もたれの高さを肘台と同じ高さにする。
❌ 誤り。C6レベルでは体幹筋が麻痺しており座位バランスが不安定。背もたれは肩甲骨下角付近までの高さが必要で、肘台と同じ高さでは低すぎて姿勢を保持できない。
❌ 誤り。C6レベルでは体幹筋が麻痺しており座位バランスが不安定。背もたれは肩甲骨下角付近までの高さが必要で、肘台と同じ高さでは低すぎて姿勢を保持できない。
2. 駆動輪の車軸を標準よりも前方に移動する。
❌ 誤り。車軸を前方に出すと駆動効率は上がるが、後方への転倒リスクが大きくなる。体幹で立て直せないC6レベルでは危険。
❌ 誤り。車軸を前方に出すと駆動効率は上がるが、後方への転倒リスクが大きくなる。体幹で立て直せないC6レベルでは危険。
3. 14インチの駆動輪を使用する。
❌ 誤り。自分でハンドリムを駆動する車椅子の駆動輪は22〜24インチが標準。14インチは介助用車椅子の小径輪で、自走に適さない。
❌ 誤り。自分でハンドリムを駆動する車椅子の駆動輪は22〜24インチが標準。14インチは介助用車椅子の小径輪で、自走に適さない。
4. トグル式ブレーキを使用する。
✅ 正しい。レバーが長く、握らずに手や前腕で押し引きして操作できるため、手内在筋0・手関節屈曲1でも扱える。
✅ 正しい。レバーが長く、握らずに手や前腕で押し引きして操作できるため、手内在筋0・手関節屈曲1でも扱える。
5. 足台をスイングアウト式にする。
✅ 正しい。足台を外側に開く(または取り外す)ことで足元のスペースが空き、すでに自立しているベッドとの移乗をより安全・容易に行える。
✅ 正しい。足台を外側に開く(または取り外す)ことで足元のスペースが空き、すでに自立しているベッドとの移乗をより安全・容易に行える。
【試験対策ポイント】
C6頸髄損傷は「手関節背屈が使える」ことがすべての起点です。長短橈側手根伸筋(C6)が残るため、手関節を背屈させると指屈筋腱が引っ張られて指が閉じるtenodesis(腱固定)把持が可能になり、プッシュアップ・移乗・車椅子駆動・自動車運転まで到達できます。
車椅子処方のポイントも整理します。
- ハンドリム … ノブ付きまたは摩擦を高めた加工(握れないため)
- ブレーキ … 延長レバー・トグル式
- 背もたれ … 肩甲骨下角程度の高さ(体幹の支持が必要)
- クッション … 感覚脱失があるため褥瘡予防用を必ず選ぶ
- 足台 … スイングアウト式(移乗のため)
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