第49回 理学療法士国家試験 午後 第37問
運動療法第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第37問(運動療法)の正答は 5 です。骨盤底筋体操(Kegel体操)は骨盤底筋群を随意的に収縮させて尿道の閉鎖圧を高める訓練です。
問題
骨盤底筋体操の効果が最も期待される病態はどれか。
- 1. 溢流性尿失禁
- 2. 過活動膀胱
- 3. 機能性尿失禁
- 4. 切迫性尿失禁
- 5. 腹圧性尿失禁 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 腹圧性尿失禁
骨盤底筋体操(Kegel体操)は骨盤底筋群を随意的に収縮させて尿道の閉鎖圧を高める訓練です。咳・くしゃみ・重い物を持つなどの腹圧上昇で漏れる腹圧性尿失禁に対して最も効果が期待でき、第一選択の保存療法とされています。
【各選択肢の解説】
1. 溢流性尿失禁
❌ 誤り。前立腺肥大や神経因性膀胱による排出障害で膀胱が過伸展し、あふれるように漏れるものです。原因である下部尿路閉塞や排尿筋の収縮不全への対応(導尿・薬物・手術)が必要で、骨盤底筋体操では改善しません。
❌ 誤り。前立腺肥大や神経因性膀胱による排出障害で膀胱が過伸展し、あふれるように漏れるものです。原因である下部尿路閉塞や排尿筋の収縮不全への対応(導尿・薬物・手術)が必要で、骨盤底筋体操では改善しません。
2. 過活動膀胱
❌ 誤り。排尿筋の不随意収縮による尿意切迫感が主体で、行動療法(膀胱訓練)や抗コリン薬が中心となります。骨盤底筋体操が補助的に併用されることはありますが、最も効果が期待される病態ではありません。
❌ 誤り。排尿筋の不随意収縮による尿意切迫感が主体で、行動療法(膀胱訓練)や抗コリン薬が中心となります。骨盤底筋体操が補助的に併用されることはありますが、最も効果が期待される病態ではありません。
3. 機能性尿失禁
❌ 誤り。排尿機能そのものは保たれているが、認知症や移動能力の低下によりトイレに間に合わないものです。環境調整・誘導排尿・移乗動作の練習が対応となります。
❌ 誤り。排尿機能そのものは保たれているが、認知症や移動能力の低下によりトイレに間に合わないものです。環境調整・誘導排尿・移乗動作の練習が対応となります。
4. 切迫性尿失禁
❌ 誤り。強い尿意とともに我慢できずに漏れるもので、膀胱訓練や薬物療法が中心です。骨盤底筋体操は補助にとどまります。
❌ 誤り。強い尿意とともに我慢できずに漏れるもので、膀胱訓練や薬物療法が中心です。骨盤底筋体操は補助にとどまります。
5. 腹圧性尿失禁
✅ 正しい。骨盤底筋群のゆるみによる尿道支持機構の低下が原因であり、骨盤底筋体操で尿道閉鎖圧を高めることが第一選択の保存療法です。経産婦・中高年女性に多くみられます。
✅ 正しい。骨盤底筋群のゆるみによる尿道支持機構の低下が原因であり、骨盤底筋体操で尿道閉鎖圧を高めることが第一選択の保存療法です。経産婦・中高年女性に多くみられます。
【試験対策ポイント】
尿失禁の型と対応をセットで整理する。
| 型 | 病態 | 主な対応 |
|---|---|---|
| 腹圧性 | 骨盤底筋のゆるみ(腹圧上昇で漏れる) | 骨盤底筋体操(第一選択) |
| 切迫性 | 排尿筋の過活動(強い尿意で漏れる) | 膀胱訓練・抗コリン薬 |
| 溢流性 | 下部尿路閉塞・排尿筋収縮不全 | 導尿・原因治療 |
| 機能性 | 認知・移動能力の問題 | 環境調整・誘導排尿 |
| 反射性 | 脊髄損傷など(尿意を伴わない) | 間欠導尿・排尿誘発 |
- 骨盤底筋体操は前立腺全摘後の尿失禁にも有効(術後の腹圧性尿失禁)。
- 出産後・加齢による腹圧性尿失禁は女性に多く、生活指導(減量・便秘対策)も併用する。
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