PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午後 第74問

運動学第49回午後

第49回 理学療法士国家試験 午後 第74問(運動学)の正答は 2 です。部分法(分習法)は、動作を意味のある要素に分けて個別に練習し、あとで統合する方法である。

問題
運動学習において部分法に最も適している動作はどれか。
  1. 1. 歩行
  2. 2. 食事動作
  3. 3. 階段の降段
  4. 4. リーチ動作
  5. 5. 立ち上がり動作

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 食事動作

部分法(分習法)は、動作を意味のある要素に分けて個別に練習し、あとで統合する方法である。食事動作は「食器を押さえる」「食物をすくう」「口へ運ぶ」「咀嚼・嚥下」といった独立性の高い要素に分解でき、要素どうしの時間的な連結が強くないため部分法が最も適する。


【各選択肢の解説】

1. 歩行
❌ 適さない。歩行は左右下肢の交互運動と重心移動が連続的に結びついたリズム動作で、分割すると動作そのものが成立しない。全習法(全体法)が適する。
2. 食事動作
✅ 適する。すくう・運ぶ・口に入れるといった要素に分けて練習でき、自助具の使用やスプーン操作など苦手な要素だけを取り出して反復できる。
3. 階段の降段
❌ 適さない。連続した重心の下方移動と両下肢の協調で成り立つ動作で、途中で切り離すと転倒リスクが高くなる。
4. リーチ動作
❌ 適さない。肩・肘・手の運動が同時進行する単一の連続動作で、要素に分けると本来の運動パターンが失われる。
5. 立ち上がり動作
❌ 適さない。屈曲相→殿部離床→伸展相が力学的に連続しており、分割すると運動の勢い(モーメンタム)が使えなくなる。

【試験対策ポイント】

方法内容適する動作
全習法(全体法)動作を一連の流れのまま練習歩行・立ち上がり・リーチなど連続性が高い動作
部分法(分習法)要素に分けて練習し後で統合食事・更衣・調理など複数の独立要素からなる動作
  • 一般に複雑性が高く要素間の相互依存(組織性)が低い課題ほど部分法、単純で相互依存が高い課題ほど全習法が有利とされる。
  • 運動学習の他の頻出概念もセットで押さえる。分散練習>集中練習(疲労が少なく保持に有利)、ランダム練習は習得は遅いが保持・転移に優れる、フィードバックは結果の知識(KR)より頻度を減らすほうが長期保持に有利。
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