第49回 理学療法士国家試験 午後 第75問
病理学概論第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第75問(病理学概論)の正答は 3 です。アテローム(粥状)硬化は大〜中動脈の内膜に脂質とマクロファージが蓄積して粥腫(プラーク)を形成する病態で、内頸動脈起始部(頸動脈分岐部)は冠動脈・腹部大動脈・下肢動脈と並ぶ好発部位である。
問題
アテローム(粥状)硬化が関与する病態はどれか。
- 1. 慢性収縮性心膜炎
- 2. 慢性閉塞性肺疾患
- 3. 内頸動脈狭窄症 ✓
- 4. 椎骨動脈解離
- 5. 肝硬変
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 内頸動脈狭窄症
アテローム(粥状)硬化は大〜中動脈の内膜に脂質とマクロファージが蓄積して粥腫(プラーク)を形成する病態で、内頸動脈起始部(頸動脈分岐部)は冠動脈・腹部大動脈・下肢動脈と並ぶ好発部位である。
【各選択肢の解説】
1. 慢性収縮性心膜炎
❌ 誤り。結核・ウイルス感染・心臓手術後・放射線照射などによる心膜の線維化・石灰化が原因で、心室の拡張が妨げられる。動脈硬化とは無関係。
❌ 誤り。結核・ウイルス感染・心臓手術後・放射線照射などによる心膜の線維化・石灰化が原因で、心室の拡張が妨げられる。動脈硬化とは無関係。
2. 慢性閉塞性肺疾患
❌ 誤り。COPDは喫煙を主因とする気道の慢性炎症と肺胞壁の破壊(気腫)による疾患。喫煙という危険因子は共通するが、病態はアテローム硬化ではない。
❌ 誤り。COPDは喫煙を主因とする気道の慢性炎症と肺胞壁の破壊(気腫)による疾患。喫煙という危険因子は共通するが、病態はアテローム硬化ではない。
3. 内頸動脈狭窄症
✅ 正しい。頸動脈分岐部のプラークにより狭窄が進み、血栓・塞栓を生じてアテローム血栓性脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)の原因となる。頸部血管エコーでプラークやIMT肥厚を評価する。
✅ 正しい。頸動脈分岐部のプラークにより狭窄が進み、血栓・塞栓を生じてアテローム血栓性脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)の原因となる。頸部血管エコーでプラークやIMT肥厚を評価する。
4. 椎骨動脈解離
❌ 誤り。血管中膜・内弾性板の脆弱性に頸部の急な回旋・伸展などの外力が加わって生じることが多く、若年者の脳梗塞やくも膜下出血の原因となる。アテローム硬化が主因ではない。
❌ 誤り。血管中膜・内弾性板の脆弱性に頸部の急な回旋・伸展などの外力が加わって生じることが多く、若年者の脳梗塞やくも膜下出血の原因となる。アテローム硬化が主因ではない。
5. 肝硬変
❌ 誤り。B型・C型肝炎ウイルス、アルコール、脂肪肝炎(NASH)による慢性炎症から肝の線維化・再生結節が形成される病態で、動脈硬化とは機序が異なる。
❌ 誤り。B型・C型肝炎ウイルス、アルコール、脂肪肝炎(NASH)による慢性炎症から肝の線維化・再生結節が形成される病態で、動脈硬化とは機序が異なる。
【試験対策ポイント】
動脈硬化は3型に分けて整理する。
| 型 | 障害される血管 | 代表病態 |
|---|---|---|
| アテローム(粥状)硬化 | 大〜中動脈の内膜 | 冠動脈疾患・内頸動脈狭窄・腹部大動脈瘤・閉塞性動脈硬化症 |
| 中膜石灰化硬化(Mönckeberg) | 中動脈の中膜 | 下肢動脈の石灰化 |
| 細動脈硬化 | 細動脈 | 高血圧性のラクナ梗塞・腎硬化症 |
- 危険因子は高血圧・脂質異常症・糖尿病・喫煙・肥満。運動療法はこれらすべてに介入できるためリハの意義が大きい。
- 内頸動脈狭窄症では一過性黒内障(同側の一過性視力障害)や対側の片麻痺・失語がTIA症状として現れる。頸動脈内膜剥離術(CEA)やステント留置術(CAS)後のリハでは血圧管理が重要になる。
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