第49回 理学療法士国家試験 午後 第85問
内科学・臨床医学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第85問(内科学・臨床医学)の正答は 4 です。右心不全では右心系のポンプ機能が落ちて体循環系(静脈系)にうっ血が生じ、下腿浮腫・頸静脈怒張・肝腫大・腹水が現れます。
問題
心不全で正しいのはどれか。
- 1. 左心不全では肝腫大をきたす。
- 2. 左心不全では頸静脈怒張がみられる。
- 3. 右心不全では肺動脈圧が上昇する。
- 4. 右心不全では下腿浮腫がみられる。 ✓
- 5. 脳性ナトリウム利尿ペプチドが低下する。
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 右心不全では下腿浮腫がみられる。
右心不全では右心系のポンプ機能が落ちて体循環系(静脈系)にうっ血が生じ、下腿浮腫・頸静脈怒張・肝腫大・腹水が現れます。一方、左心不全では肺循環にうっ血が生じ、呼吸困難・起坐呼吸・湿性ラ音・肺水腫をきたします。
【各選択肢の解説】
1. 左心不全では肝腫大をきたす。
❌ 誤り。肝腫大(うっ血肝)は体循環うっ血の所見であり、右心不全の徴候です。
❌ 誤り。肝腫大(うっ血肝)は体循環うっ血の所見であり、右心不全の徴候です。
2. 左心不全では頸静脈怒張がみられる。
❌ 誤り。頸静脈怒張は中心静脈圧上昇を反映する体循環うっ血所見で、これも右心不全の徴候です。
❌ 誤り。頸静脈怒張は中心静脈圧上昇を反映する体循環うっ血所見で、これも右心不全の徴候です。
3. 右心不全では肺動脈圧が上昇する。
❌ 誤り。肺動脈圧の上昇(肺高血圧)は右心不全の原因であって結果ではありません。右心の拍出が落ちれば肺へ送られる血液はむしろ減ります。肺高血圧を招くのは左心不全や肺疾患です。
❌ 誤り。肺動脈圧の上昇(肺高血圧)は右心不全の原因であって結果ではありません。右心の拍出が落ちれば肺へ送られる血液はむしろ減ります。肺高血圧を招くのは左心不全や肺疾患です。
4. 右心不全では下腿浮腫がみられる。
✅ 正しい。静脈系のうっ血により重力の影響を受けやすい下腿・足背に圧痕性浮腫が出現します。臥床患者では仙骨部に出ることもあります。
✅ 正しい。静脈系のうっ血により重力の影響を受けやすい下腿・足背に圧痕性浮腫が出現します。臥床患者では仙骨部に出ることもあります。
5. 脳性ナトリウム利尿ペプチドが低下する。
❌ 誤り。BNPは心室壁の伸展刺激で分泌が増えるため、心不全では上昇します。重症度と治療効果の指標として用いられ、100pg/mL以上で心不全の可能性が高いとされます。
❌ 誤り。BNPは心室壁の伸展刺激で分泌が増えるため、心不全では上昇します。重症度と治療効果の指標として用いられ、100pg/mL以上で心不全の可能性が高いとされます。
【試験対策ポイント】
左右心不全の症状の振り分けは、うっ血する場所で機械的に決まります。
| 区分 | うっ血する場所 | 主な症状 |
|---|---|---|
| 左心不全 | 肺循環 | 労作時呼吸困難・起坐呼吸・発作性夜間呼吸困難・湿性ラ音・ピンク色泡沫状痰 |
| 右心不全 | 体循環(静脈系) | 下腿浮腫・頸静脈怒張・肝腫大・腹水・体重増加・食欲不振 |
臨床では左心不全が進行して肺高血圧をきたし、続発性に右心不全を合併する両心不全が最多です。単独の右心不全は肺性心(COPD・肺塞栓)で起こります。
PTの運動療法では、Nohria-Stevenson分類やNYHA分類での重症度把握、体重増加(3日で2kg以上)・BNP上昇・起坐呼吸などの増悪サインの確認が必須です。Borg指数11〜13、嫌気性代謝閾値(AT)レベルの運動強度が基本になります。
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