PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午後 第99問

臨床心理学第49回午後

第49回 理学療法士国家試験 午後 第99問(臨床心理学)の正答は 4 です。PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、症状が1か月以上持続することが診断要件です。

問題
PTSD(外傷後ストレス障害)について誤っているのはどれか。
  1. 1. 過覚醒がみられる。
  2. 2. アルコール乱用の要因となる。
  3. 3. 小さな物音にも敏感に反応する。
  4. 4. 症状は外傷後1か月以内に改善する。
  5. 5. 原因となる出来事は、ほとんど誰にでも大きな苦悩を引き起こす。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 症状は外傷後1か月以内に改善する。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、症状が1か月以上持続することが診断要件です。1か月以内に改善するものは急性ストレス障害(ASD)であり、4の記述はPTSDの説明として誤っています。設問は「誤っているのはどれか」なので4が正答です。


【各選択肢の解説】

1. 過覚醒がみられる。
✅ 正しい。過覚醒はPTSDの中核症状の1つで、入眠困難・易刺激性・集中困難・過度の警戒心・驚愕反応の亢進として現れます。
2. アルコール乱用の要因となる。
✅ 正しい。侵入症状や不眠、不安を紛らわすために飲酒量が増え、アルコール依存症やうつ病を併存することが少なくありません。
3. 小さな物音にも敏感に反応する。
✅ 正しい。驚愕反応の亢進(exaggerated startle response)で、過覚醒症状の具体例です。
4. 症状は外傷後1か月以内に改善する。
❌ 誤り。1か月未満で治まるものはASD(急性ストレス障害)に分類されます。PTSDは症状が1か月を超えて持続するもので、外傷後6か月以上経ってから発症する遅延発症型もあります。
5. 原因となる出来事は、ほとんど誰にでも大きな苦悩を引き起こす。
✅ 正しい。生命の危険を伴うような、ほとんど誰にとっても強い苦痛となる出来事(災害・事故・戦闘・暴力・性被害など)が原因となります。

【試験対策ポイント】

PTSDの3大症状群を確実に覚えましょう。

症状群内容
再体験(侵入)症状フラッシュバック・悪夢・想起による強い苦痛
回避・麻痺出来事に関連する場所や話題を避ける・感情の麻痺・興味の減退
過覚醒不眠・易怒性・集中困難・過度の警戒・驚愕反応亢進

期間による鑑別が最重要ポイントです。

障害発症時期持続期間
急性ストレス障害(ASD)外傷後3日〜1か月1か月未満
PTSD外傷後(遅延発症もあり)1か月以上
適応障害ストレス因から3か月以内ストレス因消失後6か月以内に改善

治療は持続エクスポージャー療法・認知処理療法・EMDRなどの心理療法とSSRIによる薬物療法が中心です。PTとしては、災害後のリハビリテーション支援や身体外傷後のリハで、身体機能だけでなく心理的反応を見逃さない姿勢が求められます。無理な曝露や叱咤激励は逆効果です。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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