STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第10問

精神医学第15回
自己や外界に対して生き生きとした現実感が感じられなくなることで定義される症状はどれか。
  1. 1.離人症 ✓
  2. 2.妄想気分
  3. 3.思考奪取
  4. 4.白昼夢
  5. 5.昏 迷

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 離人症 離人症は、自分自身や周囲の世界が非現実的に感じられ、生き生きとした現実感が失われた状態です。患者は「自分が自分ではない感覚」「世界が霧がかかったように見える」などを訴え、この定義が最も的確に該当します。 --- 【各選択肢の解説】 1. 離人症 ✅ 正しい。自己に対する現実感の喪失と外界に対する生き生きとした感覚の喪失を特徴とします。患者は思考や判断は保たれているため、自分の変化に気付き苦痛を感じることが多いです。 2. 妄想気分 ❌ 誤り。妄想の前段階として「世界全体が奇妙で意味ありげに感じられる」という漠然とした異常感覚です。現実感の喪失ではなく、むしろ過度の意味付けが特徴であり、定義と異なります。 3. 思考奪取 ❌ 誤り。自分の思考が他者に奪われているという一種の妄想です。現実感の喪失ではなく、思考内容の奇異さが問題であり、「自分の思考ではない」という認識(しばしば被害的)が特徴です。 4. 白昼夢 ❌ 誤り。覚醒状態で夢のような内容を体験する現象です。これは想像や空想の世界への没入であり、現実感の喪失というより「無意識のうちに空想へ没入している」状態であり、精神医学的な定義症状としては重視されません。 5. 昏迷 ❌ 誤り。意識の清明度が低下した状態で、刺激に対する反応性が著しく低下しています。これは現実感の問題ではなく、むしろ意識障害であり、意識レベルの分類に属します。 --- 【試験対策ポイント】 精神医学的症状の定義把握が重要な問題です: | 症状 | 定義 | 特徴 | |---|---|---| | 離人症 | 自己・外界への現実感喪失 | 思考保持→苦痛を自覚 | | 妄想気分 | 世界全体が意味ありげに感じられる | 現実感喪失ではなく過度解釈 | | 思考奪取 | 思考が奪われているという妄想 | 被害的認識 | | 白昼夢 | 覚醒状態での夢様体験 | 空想への没入 | | 昏迷 | 意識清明度低下 | 意識障害(現実感問題ではない) | 離人症が「離人症性障害」として診断されるには、数週間以上の持続と機能障害が必要です。軽度なら正常範囲内の経験とされています。
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