STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第104問

呼吸系第15回
安静吸気で起こるのはどれか。
  1. 1.胸郭縮小
  2. 2.横隔膜収縮 ✓
  3. 3.肺気量の減少
  4. 4.腹筋収縮
  5. 5.声門閉鎖

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 横隔膜収縮 安静吸気は主に横隔膜の収縮によって生じる呼吸です。横隔膜が収縮して下方に移動することで胸腔容積が増加し、肺内圧が低下して空気が流入します。これが正常な安静時呼吸の主要メカニズムです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 胸郭縮小 ❌ 誤り。吸気時には胸郭は拡大します。横隔膜の下降と外肋間筋の収縮により胸腔容積が増加するため、胸郭縮小は呼気時に起こる現象です。 2. 横隔膜収縮 ✅ 正しい。安静吸気の主動筋が横隔膜です。横隔膜が収縮して下方に移動することで胸腔容積が増加し、陰圧が生じて肺への空気流入が起こります。全吸気量の約70%が横隔膜の作用による運動です。 3. 肺気量の減少 ❌ 誤り。吸気時には肺気量は増加します。横隔膜収縮による胸腔容積の増加により肺内圧が低下し、肺気量は増加(吸気)します。肺気量減少は呼気時です。 4. 腹筋収縮 ❌ 誤り。腹筋(腹直筋・外腹斜筋など)は呼気時の補助筋として働きます。安静吸気時には腹筋は弛緩し、むしろ腹部が突出します。腹筋の収縮は強制呼気時に活動します。 5. 声門閉鎖 ❌ 誤り。吸気時には声門は開放状態です。声門閉鎖は呼気開始時や発声時に起こる現象であり、安静吸気とは無関係です。声門が閉じていると空気は肺に流入できません。 --- 【試験対策ポイント】 呼吸周期のメカニズム | 呼吸相 | 主動筋 | 胸腔容積 | 肺気量 | 胸郭 | 腹筋 | |---|---|---|---|---|---| | 安静吸気 | 横隔膜・外肋間筋 | 増加 | 増加 | 拡大 | 弛緩 | | 安静呼気 | 弾性反跳(受動) | 減少 | 減少 | 縮小 | 弛緩 | | 強制吸気 | 横隔膜・外肋間筋+胸骨舌骨筋など | 増加 | 増加 | 拡大 | 弛緩 | | 強制呼気 | 腹筋・内肋間筋 | 減少 | 減少 | 縮小 | 収縮 | 重要なポイント - 横隔膜収縮で胸腔前後径・上下径が増加 - 外肋間筋は吸気補助筋(安静吸気でも軽度活動) - 腹筋は呼気の補助筋であり、吸気とは逆の作用 - 安静時呼気は受動的(筋活動なし)であり、肺の弾性反跳による
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