STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第109問

精神医学第15回
依存性を形成しやすい薬物はどれか。 a.ストレプトマイシン b.バルビタール c.モルヒネ d.アンフェタミン e.アセトアルデヒド 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — b,c,d(バルビタール、モルヒネ、アンフェタミン) 依存性を形成しやすい薬物は、中枢神経に作用し報酬系を刺激するものが該当します。バルビタール(睡眠薬)、モルヒネ(麻薬性鎮痛薬)、アンフェタミン(覚醒剤)は、いずれも医療現場でも乱用でも高い心理的・身体的依存性を示すことが知られています。 --- 【各選択肢の解説】 a. ストレプトマイシン ❌ 誤り。抗結核薬(アミノグリコシド系抗菌薬)であり、中枢神経に直接作用する報酬性がなく、依存性形成はありません。耳毒性や腎毒性が問題ですが、依存性は問題外です。 b. バルビタール ✅ 正しい。非選択的な中枢神経抑制薬で、古い睡眠薬・抗不安薬として使用されました。医療用途でも乱用でも身体的・心理的依存性が高く、「バルビツール酸誘導体」は依存性物質の代表格です。 c. モルヒネ ✅ 正しい。オピオイド系鎮痛薬の基準物質で、強い鎮痛・鎮静・陶酔作用を持つため、医療使用でも乱用でも身体的・心理的依存性が非常に高いです。耐性(必要量の増加)も問題になります。 d. アンフェタミン ✅ 正しい。覚醒剤に分類され、中枢神経刺激薬です。カテコールアミン(ドパミン・ノルアドレナリン)遊離促進作用により、強い精神刺激効果と高い心理的依存性を形成します。医療用途(ADHD治療)でも乱用でも依存リスクが高い。 e. アセトアルデヒド ❌ 誤り。アルコール(エタノール)の代謝産物ですが、それ自体は依存性物質ではありません。むしろアセトアルデヒドは有害物質として処理される中間代謝産物です。依存性を議論する対象にはなりません。 --- 【試験対策ポイント】 依存性物質の分類と特徴 | 物質 | 種類 | 依存性 | ST臨床関連性 | |---|---|---|---| | バルビタール | 睡眠薬 | 身体的+心理的 | 構音・嚥下障害の原因薬 | | モルヒネ | 麻薬性鎮痛薬 | 身体的+心理的 | 医療用で鎮静・呼吸抑制 | | アンフェタミン | 覚醒剤 | 心理的(身体的も) | 精神症状→構音異常の可能性 | 頻出の「誤選択肢」パターン - 抗菌薬(ストレプトマイシン):毒性あるが依存性なし - 代謝産物(アセトアルデヒド):有害物質だが依存性物質ではない - **重要**:「毒性がある=依存性がある」ではない。依存性は報酬系刺激によるもの 中枢神経作用物質の依存性判定基準 - 報酬系(ドパミン経路)への直接刺激:高依存性 - 抑制薬(GABA増強):中程度以上の身体的依存 - 刺激薬(モノアミン遊離):強い心理的依存 - 感染症治療薬:依存性なし(作用機序が異なる)
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