STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第117問

臨床歯科医学/口腔外科学第15回
乳歯の根尖性歯周病炎が原因で発症するのはどれか。
  1. 1.斑状歯
  2. 2.ハッチンソンの歯
  3. 3.歯内歯
  4. 4.ターナーの歯 ✓
  5. 5.過剰歯

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — ターナーの歯 ターナーの歯は、乳歯の根尖性歯周病炎(根尖周囲炎)による炎症が、その直下に位置する永久歯の歯胚に波及することで発症します。炎症により永久歯の形成期に象牙質や琺瑯質の形成障害が生じ、窩陥や変色した歯として萌出します。 --- 【各選択肢の解説】 1. 斑状歯 ❌ 誤り。全身的原因による歯牙着色です。フッ化物の過剰摂取(1ppm以上)による斑状歯(dental fluorosis)がよく知られており、局所的な乳歯炎症ではなく全身的な過剰摂取で発症します。 2. ハッチンソンの歯 ❌ 誤り。先天性梅毒の症状として現れる歯牙異常です。永久上顎中切歯が栓形(peg-shaped)に変形し、切縁が巴紋を呈する特異的な形態です。乳歯の根尖性歯周病炎とは無関係です。 3. 歯内歯 ❌ 誤り。歯内歯は発育異常による構造異常で、歯髄組織が象牙質内に陥入して形成される先天的奇形です。局所的な乳歯炎症では発症せず、原因は不明なままとされています。 4. ターナの歯 ✅ 正しい。乳歯根尖性歯周病炎による炎症が直下の永久歯胚に波及し、エナメル形成期における形成障害で発症します。窩陥やくぼみ、着色(黄褐色)を呈し、複数の永久歯に認められることもあります。 5. 過剰歯 ❌ 誤り。過剰歯は発育異常による数の異常で、正常歯数を超えて形成される先天的奇形です。乳歯炎症の後天的影響ではなく、発生学的な異常により生じます。 --- 【試験対策ポイント】 歯牙異常の分類と原因 | 異常の種類 | 分類 | 原因 | 特徴 | |---|---|---|---| | ターナの歯 | 形態異常 | 乳歯根尖性歯周病炎→永久歯胚への炎症波及 | 窩陥・着色・凹凸 | | 斑状歯 | 着色異常 | 全身的:フッ化物過剰摂取(1ppm以上) | 白色斑紋・茶色斑 | | ハッチンソンの歯 | 形態異常 | 先天性梅毒 | 栓形・切縁巴紋 | | 歯内歯 | 構造異常 | 発育異常(原因不詳) | 象牙質内への陥入 | | 過剰歯 | 数の異常 | 発育異常 | 歯数増加 | 頻出ポイント:ターナの歯は「後天的」「局所的原因」「永久歯胚形成期の障害」が鑑別キーワード。「どの乳歯炎症が影響を与えるか」を問う問題では、解剖学的位置関係(乳歯と永久歯の重なり)が重要。
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