STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第123問

臨床神経学第15回
誤っている組み合せはどれか。
  1. 1.ポジトロン断層撮影(PET) ― 局所脳機能の評価
  2. 2.超音波ドップラー検査 ― 動脈狭窄の診断
  3. 3.機能的磁気共鳴画像(fMRI) ― 脳萎縮の診断 ✓
  4. 4.単一光子放射断層撮影(SPECT) ― 局所脳血流の評価
  5. 5.コンピュータ断層撮影(CT) ― 脳出血の診断

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 機能的磁気共鳴画像(fMRI) ― 脳萎縮の診断 fMRIは局所的な脳の活動状況(血流動態に基づく機能)を可視化する検査であり、脳萎縮のような形態学的変化を診断することには向きません。脳萎縮は構造画像(通常のMRI T1強調画像やCT)で診断されます。 --- 【各選択肢の解説】 1. ポジトロン断層撮影(PET) ― 局所脳機能の評価 ✅ 正しい。PETはグルコース代謝や神経伝達物質の動態を画像化し、脳機能(特に認知機能低下の分布)を評価できます。アルツハイマー病の診断補助としても用いられます。 2. 超音波ドップラー検査 ― 動脈狭窄の診断 ✅ 正しい。頸動脈や椎骨動脈の血流速度と波形から血管狭窄度を評価できます。脳卒中リスク評価の重要な非侵襲的検査法です。 3. 機能的磁気共鳴画像(fMRI) ― 脳萎縮の診断 ❌ 誤り。fMRIは脳活動領域の特定に用いられ、形態学的変化(脳萎縮)の診断には適していません。脳萎縮はMRI T1強調画像やCTで構造的に診断されます。 4. 単一光子放射断層撮影(SPECT) ― 局所脳血流の評価 ✅ 正しい。SPECTは脳血流分布を画像化し、脳卒中急性期の梗塞域評価や認知症の鑑別診断に用いられます。 5. コンピュータ断層撮影(CT) ― 脳出血の診断 ✅ 正しい。CTは高密度領域として急性期脳出血を検出する最初の画像検査法で、迅速性と診断精度から脳卒中急性対応で標準的です。 --- 【試験対策ポイント】 画像検査の適切な用途の整理表 | 検査法 | 得られる情報 | 主な臨床用途 | |---|---|---| | CT | 構造(密度差) | 脳出血・脳梗塞(亜急性期以降)・腫瘍 | | MRI | 構造(詳細) | 脳萎縮・微小梗塞・白質病変・腫瘍 | | fMRI | **機能的活動**(血流) | 脳活動領域の特定 | | PET | 代謝活動 | 認知症鑑別・脳腫瘍診断 | | SPECT | 脳血流分布 | 脳卒中評価・認知症鑑別 | | ドップラー超音波 | 血流速度 | 血管狭窄度評価 | 重要な否定知識 - fMRI → 形態診断(脳萎縮)には用いない - 超音波 → 脳内の詳細構造は見えない - CT → 急性期出血検出は得意だが、脳梗塞急性期(数時間以内)は見えにくい
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