STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第146問

言語発達学第15回
初期の言語発達で正しいのはどれか。
  1. 1.指さしと初語は同時期に出現する。
  2. 2.一語発話の機能は要求と叙述のみである。
  3. 3.二語発話の単語間には意味関係がある。 ✓
  4. 4.語彙の急増期に最も増加するのは動詞である。
  5. 5.助動詞の出現は助詞の出現から約1年遅れる。

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 二語発話の単語間には意味関係がある。 二語発話(生後18~24ヶ月頃)は単なる単語の羅列ではなく、「物の名前+属性」「行為者+行為」など、意味的なつながりを持つ関係で構成されます。これは子どもが語彙だけでなく、言語の構造化を開始したことを示す重要な発達段階です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 指さしと初語は同時期に出現する。 ❌ 誤り。指さしは初語より約2~4ヶ月早く出現します。指さしは生後9~10ヶ月頃に見られる指示的指さしから始まり、初語(12ヶ月前後)はその後に出現する順序が一般的です。指さしは言語理解と発話の橋渡し役となります。 2. 一語発話の機能は要求と叙述のみである。 ❌ 誤り。一語発話(12~18ヶ月)には「要求」「叙述」のほかに、「感動詞的用法」(感情・驚きを表現)や「呼びかけ」の機能があります。単語一つで多様な社会的・実用的機能を果たすため、「多機能性」が一語発話の特徴です。 3. 二語発話の単語間には意味関係がある。 ✅ 正しい。二語発話(18~24ヶ月頃)は「ママ いた」「ワンワン いた」など、意味的に結びついた語彙の組み合わせで構成されます。Browns所謂「意味的関係」(動作主+動作、物+属性など)があり、単純な語彙追加ではなく文法的発達の開始を示します。 4. 語彙の急増期に最も増加するのは動詞である。 ❌ 誤り。語彙急増期(生後18~24ヶ月)では「名詞」が圧倒的に増加します。特に身の回りの物の名前が優先的に獲得され、動詞や形容詞の増加はその後になります。これは認知発達における「物体永続性」と関連しています。 5. 助動詞の出現は助詞の出現から約1年遅れる。 ❌ 誤り。助詞(「は」「を」「に」など)は生後24~30ヶ月頃から出現し始め、助動詞(「ない」「た」「たい」など)もほぼ同時期~少し後に出現します。遅れは1年ではなく、最大でも数ヶ月程度です。両者とも文法的複雑性の発達と並行して出現します。 --- 【試験対策ポイント】 初期言語発達の時系列(重要): | 段階 | 月齢 | 特徴 | |---|---|---| | 指さし開始(指示的) | 9~10ヶ月 | 初語より先行 | | 初語 | 12ヶ月前後 | 名詞中心 | | 一語発話期 | 12~18ヶ月 | 多機能性(要求・叙述・感動) | | 二語発話期 | 18~24ヶ月 | 意味関係成立・語彙爆発 | | 語彙急増 | 18~24ヶ月 | 名詞が9割以上 | | 助詞出現 | 24~30ヶ月 | 簡単な文法開始 | | 助動詞出現 | 24~36ヶ月 | 助詞とほぼ同時期 | 頻出誤解ポイント: - 「指さし=初語と同時」と誤認しやすい→指さしが先 - 「語彙急増期=動詞」と混同→実は名詞 - 「助詞と
関連

▶ 第15回 全問一覧

▶ 言語発達学 の過去問一覧