第15回 言語聴覚士国家試験 第154問
失語症第15回
言語の側性化について正しいのはどれか。
- 1.左利きの過半数は言語優位半球が右である。
- 2.右利きの言語優位半球が左であるのは約80%である。
- 3.書字が左半球優位の場合、読字は一般的に左半球優位である。 ✓
- 4.言語が左半球優位の場合、視空間機能は一般的に左半球優位である。
- 5.言語が左半球優位の場合、行為は一般的に右半球優位である。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 書字が左半球優位の場合、読字は一般的に左半球優位である。
言語機能の側性化では、同じ言語領域である読字と書字は通常同じ半球(左半球)に側性化します。これは両者が密接に関連した言語の記号処理機能だからです。一方、視空間機能や行為は異なる神経基盤を持つため、言語優位半球と異なる側性化パターンを示します。
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【各選択肢の解説】
1. 左利きの過半数は言語優位半球が右である。
❌ 誤り。左利きであっても、言語優位半球が左である者が約70%います。左利きだからといって言語が右優位とは限りません。むしろ左利き者の多くも左半球言語優位を示します。
2. 右利きの言語優位半球が左であるのは約80%である。
❌ 誤り。右利き者の言語優位半球が左であるのは約95%以上です。80%という数値は誤りで、右利きの圧倒的多数は左半球言語優位を示します。
3. 書字が左半球優位の場合、読字は一般的に左半球優位である。
✅ 正しい。読字と書字は両者とも記号処理に関わる言語機能であり、通常同じ半球に側性化します。言語優位半球が左なら、読字・書字ともに左半球優位となるのが一般的です。
4. 言語が左半球優位の場合、視空間機能は一般的に左半球優位である。
❌ 誤り。言語が左半球優位でも、視空間機能は一般的に右半球優位です。視空間認識は異なる神経機構であり、左右の側性化は独立しています。
5. 言語が左半球優位の場合、行為は一般的に右半球優位である。
❌ 誤り。言語が左半球優位の場合、行為(特に道具使用・身振り)も一般的に左半球優位です。言語優位半球と行為優位半球は相関を示します。
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【試験対策ポイント】
脳の側性化パターン(重要):
| 機能 | 言語左優位の場合 |
|---|---|
| 読字・書字 | 左優位(言語と同じ) |
| 視空間認識 | 右優位(対側性) |
| 行為・身振り | 左優位(言語と同じ) |
| 聴覚処理 | 左優位(言語と同じ) |
利き手と言語優位の関係:
- 右利き:95%以上が左半球言語優位
- 左利き:約70%が左半球優位、約15%が両側優位
頻出誤解:
- 「左利き=言語右優位」は誤り(左利きの大多数も左優位)
- 「言語優位半球=全ての認知機能優位」は誤り(視空間は対側)
- 読字・書字は独立した側性化をしない(同じ言語体系だから)