STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第157問

失語症第15回
正しい組み合せはどれか。 a.標準失語症検査 ― 系列語 b.WAB失語症検査 ― 流暢性評価 c.失語症語彙検査 ― 類義語判断 d.重度失語症検査 ― 意味カテゴリー別名詞検査 e.実用コミュニケーション能力検査 ― 数詞の把持 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — b.WAB失語症検査 ― 流暢性評価、c.失語症語彙検査 ― 類義語判断 各失語症検査の名称と評価項目の対応を正確に把握する問題です。WAB失語症検査は流暢性・音韻・構文・聴理解などの構造化された評価を行い、失語症語彙検査は語彙理解の深さを測定するための類義語判断課題を含みます。他の選択肢は検査名と評価項目の対応が異なっています。 --- 【各選択肢の解説】 a. 標準失語症検査 ― 系列語 ❌ 誤り。標準失語症検査(SLTA)は音韻・聴覚的理解・文法・語彙などを評価する基本的な失語症検査ですが、「系列語」(例:曜日・月名を順序通り述べる課題)は含まれません。系列語は重度失語症検査に含まれる項目です。 b. WAB失語症検査 ― 流暢性評価 ✅ 正しい。WAB失語症検査(Western Aphasia Battery)は失語症の分類に必要な流暢性、音韻、構文、聴理解を系統的に評価します。流暢性スコア(自発話の流暢さ、反応速度など)を算出し、Broca失語とWernicke失語の鑑別に用いられます。 c. 失語症語彙検査 ― 類義語判断 ✅ 正しい。失語症語彙検査(失語症語彙テスト)は語彙理解の質的評価を目的とし、類義語判断課題(「机と椅子は似ているか」など)を含みます。意味的な言語処理能力を測定する重要な検査です。 d. 重度失語症検査 ― 意味カテゴリー別名詞検査 ❌ 誤り。重度失語症検査は系列語、呼称(物品・行為)、理解(実物・絵)などを評価します。「意味カテゴリー別名詞検査」は失語症語彙検査に属する項目であり、重度失語症検査の標準項目ではありません。 e. 実用コミュニケーション能力検査 ― 数詞の把持 ❌ 誤り。実用コミュニケーション能力検査(CADL、CADL-2)は、日常生活での実際的なコミュニケーション場面を評価する検査です。「数詞の把持」は言語機能の微細な側面に関わる項目で、本検査の主要な評価領域ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 | 検査名 | 主な評価項目 | 特徴 | |---|---|---| | 標準失語症検査(SLTA) | 音韻・聴覚的理解・文法・語彙 | 日本の基本的な失語症検査 | | WAB失語症検査 | 流暢性・音韻・構文・聴理解 | 失語症分類(Broca/Wernicke等の判別) | | 失語症語彙検査 | 類義語判断・多義語判断・語族判断 | 語彙理解の「質」を測定 | | 重度失語症検査 | 系列語・呼称・理解(実物・絵) | 重度失語者用(判定可能性を重視) | | 実用コミュニケーション能力検査(CADL) | 日常生活での機能的コミュニケーション | 生活場面を模擬した評価 | 重要な否定知識: - 系列語→重度失語症検査に含まれる - 意味カテゴリー別名詞検査→失語症語彙検査に含まれる - 数詞の把持→実用コミュニケーション能力検査の主要項目ではない
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