STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第160問

高次脳機能障害第15回
非言語性知能を測ることができる検査はどれか。 a.トークンテスト b.ストループテスト c.レーヴン色彩マトリックス検査 d.コース立方体組み合せ検査 e.レイ複雑図形検査 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — c,d 非言語性知能は「言語を用いず、空間認知・図形認識・推理など視空間的能力を測定する知能」です。レーヴン色彩マトリックス検査(c)とコース立方体組み合せ検査(d)は、いずれも言語指示は最小限であり、図形パターンの認識・操作能力を直接測定するため、非言語性知能検査の代表的なものです。 --- 【各選択肢の解説】 a. トークンテスト ❌ 誤り。言語理解力(特に文法構造の理解)を測定する「言語性」検査です。「赤い大きい円を黄色い小さい四角の右に置いてください」など、複雑な言語指示への従認命令理解を評価します。 b. ストループテスト ❌ 誤り。反応抑制・実行機能(注意制御能力)を測定する検査です。色名と異なる色で描かれた単語を読む課題など、選択的注意と干渉抑制を評価するもので、知能そのものを測りません。 c. レーヴン色彩マトリックス検査 ✅ 正しい。非言語性知能検査の標準的なもの。視覚的な図形パターンの規則性を認識し、欠けた部分を推論で埋める能力を測定します。言語指示は最小限で、流暢性言語障害のある患者でも実施可能です。 d. コース立方体組み合せ検査 ✅ 正しい。実物の立方体を用いて、提示された見本と同じ図形を組み立てる課題です。空間認知・操作能力・構成能力を測定する非言語性知能検査として高く評価されています。 e. レイ複雑図形検査 ❌ 誤り。複雑な図形を模写する能力を測定する「視知覚・構成能力」検査です。模写時間や正確性から視空間認知障害や脳半球損傷を検出するものであり、知能測定ではなく、神経心理学的スクリーニング検査です。 --- 【試験対策ポイント】 高次脳機能検査の分類表 | 検査名 | 測定対象 | 言語依存性 | |---|---|---| | トークンテスト | 言語理解(文法) | 高い | | ストループテスト | 実行機能・注意 | 中程度 | | レーヴン色彩マトリックス | 非言語性知能 | 低い(推奨) | | コース立方体 | 非言語性知能・構成能力 | 低い(推奨) | | レイ複雑図形 | 視知覚・構成・記憶 | 低いが知能ではない | 重要な区別:「構成能力」≠「非言語性知能」 - 図形模写(レイ)→視空間構成の検査 - 立方体組立(コース)→非言語性知能+構成能力の統合測定 非言語性知能検査の用途: - 言語障害(失語症など)のある患者の知的機能評価 - 言語以外の論理的推理・パターン認識能力を直接測定
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