第15回 言語聴覚士国家試験 第162問
高次脳機能障害第15回
ゲルストマン症候群に含まれないのはどれか。
- 1.失読 ✓
- 2.失計算
- 3.失書
- 4.手指失認
- 5.左右識別障害
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 失読
ゲルストマン症候群は、優位半球頭頂葉後部(角回周辺)の局所的損傷により生じる4つの特定の症状からなる症候群です。失読は含まれず、代わりに「手指失認」「左右識別障害」「失計算」「失書」の4症状が特徴です。失読は角回病変でも広範な領域損傷が必要となり、ゲルストマン症候群の必須症状ではありません。
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【各選択肢の解説】
1. 失読
❌ 誤り。ゲルストマン症候群に含まれない症状です。失読は角回病変でも含まれず、むしろ角回より広範な領域損傷(角回~縁上回周辺)が必要となります。ゲルストマン症候群の4症状に数えられることはありません。
2. 失計算
✅ 正しい。ゲルストマン症候群の4症状の1つです。数字の認識・計算操作の障害であり、優位半球頭頂葉後部損傷により生じます。
3. 失書
✅ 正しい。ゲルストマン症候群の4症状の1つです。書字能力の障害で、聴理解は保持されることが多い点が特徴です。
4. 手指失認
✅ 正しい。ゲルストマン症候群の4症状の1つです。自分自身の手指や他者の手指の位置・名称を認識できない障害です。
5. 左右識別障害
✅ 正しい。ゲルストマン症候群の4症状の1つです。体の左右方向の認識障害で、自分自身の左右および他者の左右が区別できなくなります。
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【試験対策ポイント】
ゲルストマン症候群(4症状セット)
| 症状 | 内容 | 脳部位 |
|---|---|---|
| 失計算 | 数字計算の障害 | 優位半球頭頂葉後部 |
| 失書 | 書字の障害 | (角回周辺) |
| 手指失認 | 手指の認識障害 | |
| 左右識別障害 | 左右方向の認識障害 | |
含まれない症状
- 失読:角回病変では含まれない(広範囲損傷が必要)
- 失語:言語機能の障害(別の部位による)
- 失行:運動プログラムの障害(別の部位による)
紛らわしい点
- 「角回」と聞くと読み書き能力を連想しがち → ゲルストマン症候群には失読は含まれない
- ゲルストマン症候群は「認知・計算」中心、読む能力は保持されることが多い