STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第174問

音声障害第15回
男性より女性に多いのはどれか。 a.喉頭癌 b.変声障害 c.声帯溝症 d.心因性失声症 e.痙攣性発声障害 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — d,e(心因性失声症、痙攣性発声障害) 心因性失声症と痙攣性発声障害は、いずれも女性の罹患率が男性より明らかに高いことが特徴です。心因性失声症は心理社会的ストレスが関与する機能性音声障害で、感情表現の社会的規範の違いから女性に多くなります。痙攣性発声障害は本態性振戦やジストニアの一変種で、神経生物学的素因と性別の関連性から女性優位が報告されています。 --- 【各選択肢の解説】 a. 喉頭癌 ❌ 誤り。喉頭癌は男性に圧倒的に多い疾患です。男女比は約5~10:1で、喫煙・飲酒が主要な危険因子となるため、これらの習慣が男性に多いことが原因です。 b. 変声障害 ❌ 誤り。変声障害は思春期の音声急変に関連する障害であり、むしろ男性(男児)に多く見られます。女性も経験しますが、圧倒的に男性優位です。 c. 声帯溝症 ❌ 誤り。声帯溝症の発症に明らかな性別差を認めません。加齢による萎縮や反復的音声酷使が原因であり、性差はないとされています。 d. 心因性失声症 ✅ 正しい。心因性失声症は女性が男性の3~5倍多いとされています。心理的ストレスや感情抑圧が背景にあり、社会的・文化的背景から女性の罹患率が高くなります。 e. 痙攣性発声障害 ✅ 正しい。痙攣性発声障害(痙攣性ジストニア)は女性が男性の2~3倍多い疾患です。本態性振戦やジストニアグループの疾患における女性優位傾向を示しています。 --- 【試験対策ポイント】 性別による音声障害の発症傾向(男性優位 vs 女性優位) | 疾患 | 男性優位 | 女性優位 | 性差なし | |---|---|---|---| | 喉頭癌 | ⭐⭐⭐ 5~10:1 | — | — | | 変声障害 | ⭐⭐ 著明 | — | — | | 反回神経麻痺 | ⭐⭐ 左側が男性に多い | — | — | | 心因性失声症 | — | ⭐⭐⭐ 3~5倍 | — | | 痙攣性発声障害 | — | ⭐⭐ 2~3倍 | — | | 声帯溝症 | — | — | ⭐ | | 音声衛生不良 | — | — | ⭐ | キーワード: - 喉頭癌の危険因子:喫煙・飲酒→男性に多い生活習慣 - 心因性失声症:心理社会的ストレス、感情抑圧→女性優位 - 痙攣性発声障害:本態性ジストニア系疾患→女性優位(不明な理由)
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