第15回 言語聴覚士国家試験 第177問
機能性構音障害第15回
小児の構音障害の要因でないのはどれか。
- 1.聴力
- 2.構音器官の形態
- 3.構音器官の運動能力
- 4.視覚認知能力 ✓
- 5.音韻操作能力
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 視覚認知能力
小児の構音障害の成因は、聴覚系・運動系・認知言語系の3領域に大別されます。視覚認知能力は、構音のプロセス(聴く→知覚→運動計画→実行)に直接的な影響をもたらさないため、構音障害の主要な要因ではありません。
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【各選択肢の解説】
1. 聴力
✅ 正しい。聴覚情報が不足すると、音を認知・判別できず構音習得が遅延または誤った習得となります。感音難聴児の構音発達の遅延はこれを示します。
2. 構音器官の形態
✅ 正しい。舌小帯短縮症、開咬、反対咬合など、口唇・舌・歯・硬口蓋などの形態異常は、特定音の産出を物理的に困難にします。
3. 構音器官の運動能力
✅ 正しい。口唇閉鎖不全、舌の挙上・側方運動不良など、構音器官の筋力・協調性の低下は、構音不可能または歪みの直接原因となります。
4. 視覚認知能力
❌ 誤り。視覚認知能力は、文字認識や空間認知に関わりますが、構音産出の3段階(音の聴知覚→音韻的認知→運動実行)に直接的な役割を果たしません。失読症や図形認知の困難が構音障害を必ずしも引き起こさないことが根拠です。
5. 音韻操作能力
✅ 正しい。音韻認識(音の違いを弁別する能力)や音韻操作(音を組み換える能力)が低い児は、音韻体系の習得に遅延が生じ、構音障害につながります。
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【試験対策ポイント】
構音障害の成因(3領域分類)
| 領域 | 要因 | 具体例 |
|---|---|---|
| 聴覚系 | 聴力 | 感音難聴による構音遅延 |
| 運動系 | 構音器官の形態・運動能力 | 開咬、舌小帯短縮、筋力低下 |
| 認知言語系 | 音韻操作能力・言語能力 | 音韻弁別困難、表現言語遅延 |
| 視覚系(関連しない) | 視覚認知能力 | 文字認識、図形認知 |
頻出の否定知識
- 視覚認知能力は構音に「必須ではない」(聴覚主導)
- 構音障害と識字困難(LD)は独立して起こり得る
- 「能力」を問う問題では「直接性」を意識する(見る→話すの連鎖は自動的ではない)